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「すなしま」編集長 敬白
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2009/03/31のBlog
「すなしま」は、江東区の亀戸・砂町・大島を対象とした地域雑誌です。
目的は、街を知る(地域固有の歴史・文化を掘り起こし記録する)、街を楽しむ(地域で食べる、買う、和む、といった楽しむための情報を提供し、地元商店街の振興に寄与する)、街を考える(地域住民のコミュニティー形成の手助けとなり、新たな街作りを提案する)ことです。
この街に住む人たちと、密なコミュニティーが取れるように、また、このエリア以外の人たちとも、このエリアのよさを知ってもらい、街づくりやそれぞれの街の楽しいことに関する情報交換を行いたいと思い、このページを開設しています!

雑誌の講読等に関する詳しい情報は、公式サイトをご覧ください!
2008/12/26のBlog
[ 00:48 ] [ つぶやき ]
「すなしま」17号で紹介した映画シリーズ、次は、小津安二郎からガラッと変った作品を2本。
1本目は、今村昌平監督の「にっぽん昆虫記」(1963年)。
大正末期から昭和を生きた女性の半生で、何ともドロドロとした話です。
高度成長の裏にはこういう人がいて、日本の貧しさと哀れさを背負いながらも、本能的に生きていた……そんなことが感じられる映画です。

で、これを何故、「すなしま」で紹介したかと言うと、昭和30年代の砂町銀座が映っているからです。
主人公の親子が、仲良く砂町銀座を歩くシーンがあります。
その映像がこれ。
テレビの画面をデジカメで撮ったので、わかりにくいかもしれませんが、ものすごい人です。今なんて問題でないです。
これだけ砂町銀座はすごかった。
そして、戦後の成長の裏側を歩いてきた人には、この砂町銀座の雑踏がよく合う。だからこそ、ロケ地として使われたということだと思います。
続いて、もう1本は「飢餓海峡」。
1964年の内田吐夢監督の作品です。

有名な作品なので知っている人も多いかと思いますが、水上勉原作のサスペンスで、主役が三国連太郎。函館で起きた放火殺人事件の犯人が、10年後、舞鶴で新たな殺人事件を起こし、そこから10年前の事件の真相が明らかになっていく話で、ハラハラドキドキさせられます。
主人公の相手をした売春やどの女が東京に出て来て、亀戸の色街で働く設定になっています。当時の亀戸天神と、鷽替え神事の様子が映っています。
これもまた、当時の亀戸の鷽換えの様子を映した貴重な資料といえるでしょう。

で、この2本の共通点といえば、左幸子です。
「にっぽん昆虫記」で砂町銀座を歩くのも、「飢餓海峡」で亀戸天神を歩くのも、左幸子なんです。貧しさ→田舎の娘→娼婦→東京の場末の街という構図に、ぴったりだったということでしょうか……。
それと、もう一つの共通点が、昭和33年4月に施行された「売春禁止法」。
「にっぽん昆虫記」では、この法律を堺に主人公が隠れて商売をするようになりますし、「飢餓海峡」でも、これをきっかけに左幸子は、男を探しに舞鶴に旅立ちます。
この法律はいろんな人の人生を大きく狂わせたと見ることもできるわけです。

そんなことも踏まえて、ぜひご覧ください。
2008/12/19のBlog
「すなしま」第17号関連の映画紹介第3弾は、小津安二郎監督の「一人息子」。
1936年の作品で、小津監督始めてのトーキー作品。

これも、舞台が砂町です。
信州の田舎から学問で身を立てるために出てきた主人公(日守新一)のもとを、田舎から母親(飯田蝶子)が訪ねてきます。最初は、母親は喜んで東京見物をしていますが、当時の何もない、貧しい砂町で何とか生活している息子を見て、「私は、お前が東京でもっとましな生活をしていると思ったよ……」と嘆きます。
実は、この息子の田舎の先生(笠智衆)も、東京に出てきているのですが、なかなか、ぱっとした生活が送れません。同じく、砂町の片隅で、1枚五十銭のとんかつを揚げて、生活をしています。
どんなに学問をつんでいても、東京で生きていくのはそれだけ大変なことだ……。
というのが、主なストーリー。でも、最後には、母は安心して信州に帰ります。

のちの「東京物語」を彷彿させるようなストーリーで、これまた、当時の砂町の生活がきちんと描かれています。
母親の「お前が東京でもっとましな生活をしているかと思った」という嘆きは、私にとっては、常に身につまされる言葉で、これまで何回も、実際に母親にいわれてきた、今でもいわれ続けていることです。
でも、結局は、人に情けをかけることの大切さを感じずにはいられない……でもそれは、果たして、この当時の現実なのか、この時代の人も、実現できずに憧れていたことかは定かではないのですが、とにかく、自分ももっとがんばってみようと思える温かい物語です。この年末には、絶対お勧めですね。

ところで、小津といえばつい先日、「東京の合唱」を見ましたが、これがまた、よかった!
まさしく、不況の嵐が吹き荒れる今の時代にぴったりの作品で、そこが何とも身につまされます。
まさか、小津監督は、この作品を作ってから80年近くたって、当時と同じような社会情勢が再現されるとは思ってなかったでしょうね。
こうして、時間を経ても、変らない価値を持つものが、名作なんでしょうね。
2008/12/15のBlog
映画特集第2弾で紹介したいのは、「洲崎パラダイス赤信号」。
1956年の作品で、監督は川島雄三。

かつての洲崎といえば、江東区の一大歓楽地帯。いわゆる赤線地帯、カフェー街。
その入り口を舞台に繰り広げられる、男と女の物語で、これがどうしようもない、救いようがない話で、身につまされるシーンもかなりあります。
男と女の関係について、深く考えさせられますが、それでいて、どこか笑える作品です。名作でしょう。主役の新珠三千代が、とてもかわいいのも見ものです。

とにかく、当時の風景・風俗を見事に捉えています。
始まりは勝鬨橋の上。そこからバスに乗って二人は洲崎へ。その間、深川から洲崎へと続く当時の街並みをしっかりと映していますので、当時の深川の風景がしっかりと見えます。
洲崎の中までは映らないものの、その周りがどんな街でどんな人がいたのかもわかりますし、そこを舞台に、男と女がどんな駆け引きをしていたのもわかります。
私にとって嬉しかったのは、バス停に「北砂町行き」という文字を発見したことと、当時砂町を通っていた都電と思われる車両が見られたこと。それに、洲崎弁天とそのそばにあった芝居小屋、「秋木橋」という、今では聞いたことのない橋が映っていることなどなどです。
街の様子を後世に残す、貴重な資料でもあるでしょう。

レンタルDVDでも結構たくさん出回っていますので、簡単に見られます!
2008/12/11のBlog
今回の「すなしま」の特集は映画。
というわけで、誌面で紹介した映画について、何回かに分けて、いくつかちょっと感想を……。

まずは、「我が街を知るための作品」として紹介した『東京の宿』(1935年、小津安二郎監督)について。これは、小津監督の「喜八もの」と呼ばれている初期シリーズの一本で、坂本武演じる喜八が主人公です。

舞台は、砂町。昭和恐慌の時代に、喜八さんは、二人の子どもを連れて、砂町で仕事を探しています。なかなか仕事にありつけず、所持金も使い果たして途方に暮れていたときに、昔なじみのおつね(飯田蝶子)に出会って、助けられます。
職にありついた喜八さんは、同じく職探しをしていた女性・おたか(岡田嘉子)の世話を焼くようになり、いつしか、彼女に惚れていきます……。

小津監督なので、それほど激しいストーリー展開があるわけではないのですが、この作品、今回の「すなしま」のために見た一連の作品の中では、一番おもしろかったものです。
なんといっても、昔の砂町が描かれているのがいい。
(実際のロケは違う場所だそうですが)
そして、その砂町が、人情にあふれた街であることがいい。
さらに、喜八さんというキャラクター。学問はないけど、まっさらで、正直な人で、今の世の中にぜひ、いてほしい人です。
それに、喜八さんの子どもを演じている突貫小僧(のちの青木富夫)。
昭和初期の子どもって、こんなにバイタリティーにあふれてるんですよね。
おなかをすかした親子が、のっぱらに腰を下ろして、「エア酒盛り&食事」をするシーンがあるんですが、あれは心の底からほほえましい気持ちになれるシーンです。

「すなしま」本文でも紹介しましたが、当時の砂町は東京の新開地。
新しい工場が次々と建っていく勢いがある街でした。
しかし、不況で工場は喜八さんをなかなか雇えない。他にも失業者は一杯いる。
この設定が、何とも、今に通じるわけです。
新しいショッピングセンターやマンションが次々に建っているのに、失業者がたくさんいるという……。

そういう視点で見ると、さらに身に染みるものもあるわけです。

ちなみに、この喜八というキャラクターは、「寅さん」の原型になったともいわれています。山田洋次監督は、戦前の映画界を描いた「キネマの天地」という映画では、渥美清に「喜八」という役を与えています。

というわけで、ぜひ、お時間ありましたら、DVDで鑑賞してください。
無声映画ですが、いろんなことを想像しながら見ると、さらに楽しいものです。
2008/12/08のBlog
お待たせしました。
「すなしま」17号、発売しました。
先般告知したとおり、特集は映画です。
「江東シネマフェスティバル」が開催されるのを機に、古い日本映画にもっと親しんでもらおうということが、狙いです。

ちなみに、表紙の絵は、
「春情鳩の街より 渡り鳥いつ帰る」(1955年、久松静児監督)
という映画のワンシーン。
東京大空襲の夜、荒川土手で出会った二人が、戦後、荒川の旧葛西橋のあたりで再会するというシーンです。
まだ木の橋だった葛西橋が映っている、地域の歴史を記録した映像ともいえます。
映画って、ある麺では街の記録にもなってるんですよね。
しかし、この映画、ビデオやDVDがリリースされてなくて、今となっては上映される機会も少ないので、結局、編集作業中には見られませんでした。
それが残念。
いつか必ず見たいと思っています。
さて、江東シネマフェスティバルですが、
細かい内容はこちらでご確認を。

私としてのお勧めは、「東京物語」(9日、14:00~ なんと、ゲストに香川京子さん)や「小早川家の秋」(12日、17:00~ ゲストは片桐はいりさん)はもちろんのこと、小津作品では断然、「浮草物語」です。
「喜八もの」の一つです。
喜八ものとは、小津監督の初期のシリーズで、寅さんシリーズにも影響を与えた人情コメディー。これが、弁士(澤登翠さん)の解説で見られるわけですから!
そのほか、「流れる」(10日10:00~)、「若ノ花物語」(10日19:00~)、「幕末太陽傳」(11日19:00~)、「二十四の瞳」(12日10:00~)など、お勧め作品が目白押しです。
みなさん、お誘いあわせの上、ご来場を!


私は、シネマサポーターとして、当日運営のお手伝いをしています。
  【 イベント情報 】
イベント名: 江東シネマフェスティバル [ URL ]
開催期間: 2009年1月9日(金)  ~ 2009年1月12日(月)
時      間:
場      所: 東京都・古石場文化センター
最寄り駅: 門前仲町
コ メ ン ト: 小津安二郎の生まれたところ、深川で、小津監督の業績を検証するための映画祭です。
古い日本映画の名作が上映されますので、おいでください!
2008/12/03のBlog
ご無沙汰しています。
10ヶ月近く放置していましたが、再開します。
何故そうなったのかは、単に気分の問題で、地域コミュニティーにおいて、ブログやネットは本当に必要なのかという疑問を持ってしまったからです。
とりあえずは、いろんなものが一段落しましたので、次の目標に向けても、また、やってみたいと思います。

さて、HPの方では、「すなしま」の案内は15号までになっていますが、現在16号が発行されて、もう間もなく、2~3日後には、17号が発売されます。
今回の特集は「映画をとことん楽しむ!」。
来年1月9日から4日間、古石場文化センターで「江東シネマフェスティバル」が開かれますので、それに関連して、映画特集にしました。
小津安二郎をはじめとする、古い日本映画をメインに、映画に関するディープな話題を紹介します。

主な内容は次のとおりです。
○無声映画を楽しむ 弁士・澤登翠さんに聞く
○我が街を知る映画 『東京の宿』『洲崎パラダイス赤信号』など
○我が街の映画人 元活動屋・内田有作さんに聞く
○その他、映画催し情報が満載

よろしくお願いします!
2008/02/25のBlog
[ 09:23 ] [ 落語大学 ]
落語大学関係者の皆様、モノクロ版の仮チラシです。
可能でしたら、関係皆様の会でコピーして配布してください。
よろしくお願いします。
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