4月17日(木)10時半から1時間15分程度、種子島宇宙センターの大型ロケット発射台などが良く見える「ロケットの丘展望所」と、実物のロケットが格納されている「ロケットガレージ」、そしていつもロケットを発射するためのカウントダウンなどを行っている「総合司令棟」をバスで巡る【施設案内ツアー】に参加して来ましたぁ~(^0^)!
このツアーは参加無料なのですが、3ヶ月前からの予約制で(空きがあれば、当日の20分前まで参加申込可)となっています。
このバスツアーは、若いガイドさん(スタッフ)が2名ついていて、とっても分かりやすく丁寧にガイドしてくださり、しかもこちら側からの質問にも、気さくにドンドン答えてくださいます^^♪
宇宙科学技術館の展示物だけではイマイチ分からなかったことが、「施設案内ツアー」に参加することで、よりリアルに理解することが出来ました!
まず、どうして国家プロジェクトとして、種子島にロケット発射台が出来たか?ですが、ロケットは地球の自転の遠心力を使った方がラクに飛ばせるので、出来る限り【赤道に近い】場所が良く、加えて南向きや東向きに発射出来る場所(人家がなく、出来る限り海に囲まれた岬が良い)とのことでした。
しかしながら、当時沖縄はアメリカの支配にありましたので、鹿児島のどこかで!?となり、それでこの地になったそうです。
三菱重工業が愛知県でロケットを作り、それを複数に分けて船で運んできます。が、種子島の東側は遠浅の海なので、大きな船はつけられず、西側の島間港で陸に上がります。
大きなものですので、大きなトラックで時速4キロで深夜から早朝にかけてゆっくり運ぶそうです。ロケット運搬用に道路も広く作られ、道路標識も通常よりも高いところに設置し、信号機は紐で引っ張ったら、90度回転するようになっているとのことです。
種子島宇宙センターには、大・中・小と3つの発射台があるそうですが、近年は大型の発射台のみ使われており、中と小の場所は原野と化しているそうです。
今後の更なるロケットの大型化を見込み、大型の発射台をもう一つ側に追加し、現在2つあります。
ロケットの打ち上げが近づくと、発射台近くにある大きな引き戸がある組立棟でロケットを組み立て、完成すれば「ドーリー」という、たくさんの車輪がついた乗り物で発射台まで運び、ロケットが宇宙に向かって飛んで行きます。
「ロケットガレージ」には、諸事情あって打ち上げが中止されたH2ロケット7号機の機体を中心に実物が格納されています。実物が間近に見れるって凄いですよね(^0^)!
そこに展示されていたロケットエンジンは2トンあります。
2トンって、かなり重たいというイメージがありますが、大型ジェット機のエンジンは8トンあるそうで、それに比べたら軽量化がハンパないとのことです。
この2トンのエンジンを私の自家用車につけたら、数分で大阪から東京に行ってしまう程の馬力があるそうです!
ロケットの全重量の10%が機体そのもので、残りの90%が燃料・・・液体燃料なんだそうです。
ちなみに、国家プロジェクトとしてJAXA(宇宙航空研究開発機構)が運営管理しているロケットの発射台はここ種子島以外にも鹿児島・大隅半島にある内之浦にもあり、そこでは固形燃料で飛ぶ、比較的小さなロケットを飛ばしているそうです。
内之浦は小さめの敷地面積だそうですが、種子島宇宙センターは、アメリカのフロリダ州にあるNASAのケネディ宇宙センターと同じくらいの広さなんだそうです(驚)☆
世界に誇れる、凄い宇宙拠点な上、海岸線と芝生の緑が鮮やかな景色まさに絶景!で「世界一美しいロケット発射場」とも言われています。
最後の見学場所は「総合司令棟」。ここのみ、写真撮影が出来ませんでした。
ロケット発射前のカウントダウンや、発射後の歓声を上げているのが、この部屋になります。テレビで見ているよりもずっと小さい部屋に感じました。
ガイドさん曰く、今は技術が進んで、一つのパソコンで出来ることが増えたので、こんなに狭い部屋でも、業務が出来るんだそうです。
我々見学者は、パソコンや机、モニターが並んでいる場所の後方上部にある、横長のガラス窓から見学させていただきました。
テストなのか、私たち見学者へのサービスなのか?その部屋におられた方が、モニターを操作し、1分30秒前から、カウントダウンしてくださいました。
ロケット打ち上げ本番と同じモニター表示に、我々見学者は大いに盛り上がりました(^0^)!
種子島宇宙センターの担当領域は、ロケットを組み立てて発射させ、軌道に乗せるまでだそうで、それ以降は筑波宇宙センターが管理担当されます。
H2ロケットの発射成功率は非常に高いのですが(98%)、発射コストが世界的に見てかなり高いそうで、そこでさらなる性能の向上とコスト半減を叶えたH3ロケットが開発され今年2月に打ち上げが成功し、運用されています。
ロケット専用の部品を使うと開発費などが非常にかかるので、大量生産されている自動車部品を積極的に転用されているなどし、発射成功率は高い上に、コストが安いロケットを目指しておられるそうです。
・・・これは本当に偶然なのですが、5月3日放送のNHKの人気番組『新プロジェクトX 挑戦者たち』で、このH3ロケットの開発についてのことが放送されます!
今回の私の旅日記と併せまして、是非ともご覧いただければと思います。
私たちの知らないところで、宇宙利用/活用が進み、私たちの生活をより便利に、幸福にしてくれています。
果てなき宇宙、果てなき未来を目指して、これからもいろんなことに対して興味関心を持ち、見聞を広め、そして挑戦し続けたいと改めて感じた旅となりました。
お世話になったみなさま、ありがとうございました(=人=)☆
●種子島宇宙センター 施設案内バスツアー 紹介
●NHK『新プロジェクトX 挑戦者たち』
「H3ロケット 宇宙への激闘 革命エンジンに挑んだ技術者たち」
5月3日(土・祝)20時から放送


