「徳島・鳴門ぶらり旅♪」

先日、徳島に行く用事にからめまして、3時間弱でしたが、鳴門市界隈をぶらり散歩してきました。
鳴門市と言えば、お遍路/四国八十八ヶ所霊場・スタートの地である1番札所「霊山寺」がありますが、今回はお遍路スポットはスルー^^;☆
まず始めに、霊山寺近くにあります、「大麻比古神社」に伺いました。ここは阿波國の一之宮で、奥深き歴史のある、非常に美しい場所でした。
今でも地元の方々がこの場所を、神様を大切にされていることが、とても良く観じられました。
この神社の境内には、ドイツ人が作ったという橋がありました。
第一次世界大戦の時、捕虜になったドイツ人を収容する「板東俘虜収容所(ばんどうふりょしゅうようじょ)」が近くにありました。
捕虜であっても、地域との自由な交流が出来、地元(の方々)への感謝の気持ちを込めて、母国・ドイツの土木技術でもって大正6~8年までの間に十の橋が作られた中ものです。
この収容所のことを中心に、現在も続く、ドイツの方々との交流のようすを展示している、「鳴門市ドイツ館」にも行きました。
ここは「第九のふるさと」とも言われていて・・・大阪・関西万博のオープニングでも、「1万人の第九 EXPO2025」と題して、大屋根リングの上でみなさんが歌ってはりました。
「平等・平和」をテーマに、一人一人が主役となり、歌を歌い、生の歓喜に満ち満ちて、それが真の世界平和につながれば・・・というメッセージであったかと思われます。
先述しましたが、捕虜になったドイツ人は、捕虜であって結構自由が与えられていたそうで、音楽好きの方々が手作りで楽器を作ったり、神戸等にいるドイツ商人がサポートして音楽活動(演奏会)を収容所内外でされていて、当然のことながら、この【第九】も演奏され・・・アジアで始めて第九全楽章演奏されたのが、この地・この時だったそうです。
歌詞のある第九の「歓喜の歌」の日本語訳↓
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「歓喜に寄せて」
おお友よ、このような音ではない!
我々はもっと心地よい
もっと歓喜に満ち溢れる歌を歌おうではないか
歓喜よ、神々の麗しき霊感よ
天上の楽園の乙女よ
我々は火のように酔いしれて
崇高な汝(歓喜)の聖所に入る
汝が魔力は再び結び合わせる
時流が強く切り離したものを
すべての人々は兄弟となる
ひとりの友の友となるという
大きな成功を勝ち取った者
心優しき妻を得た者は
彼の歓声に声を合わせよ
そうだ、地上にただ一人だけでも
心を分かち合う魂があると言える者も歓呼せよ
そしてそれがどうしてもできなかった者は
この輪から泣く泣く立ち去るがよい
すべての被造物は
創造主の乳房から歓喜を飲み、
すべての善人とすべての悪人は
創造主の薔薇の踏み跡をたどる。
口づけと葡萄酒と死の試練を受けた友を
創造主は我々に与えた
快楽は虫けらのような弱い人間にも与えられ
智天使ケルビムは神の御前に立つ
天の星々がきらびやかな天空を
飛びゆくように、楽しげに
兄弟たちよ、自らの道を進め
英雄のように喜ばしく勝利を目指せ
抱擁を受けよ、諸人(もろびと)よ!
この口づけを全世界に!
兄弟よ、この星空の上に
ひとりの父なる神が住んでおられるに違いない
諸人よ、ひざまずいたか
世界よ、創造主を予感するか
星空の彼方に神を求めよ
星々の上に、神は必ず住みたもう
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壮大な世界観ですね・・・
捕虜になったドイツ人の方々が、どのような想いで、収容所内外で歌い、演奏されていたんでしょう?
そして、その当時の徳島・板東の方々は、どのような想いで聴き、共に歌ってはったんでしょうね。
未だ、この世界に戦争が無くならない状況を、当時の方々はどのように、あの世から観ておられるのでしょうか。。。?
最後にドイツ館の隣にあります「鳴門市賀川豊彦記念館」に行きました。地元ゆかりの偉人・賀川豊彦(1888~1960)を紹介する記念館。
壮絶なおいたち、アメリカ人宣教師との出会い、神戸神学校に進学した矢先の大病。どうせ死ぬなら・・・と、不幸な人たちを救済しよう!と神戸のスラム街に移住されました。
救済活動に限界を感じ、アメリカへ留学。帰国後、労働運動、普通選挙運動、農民運動など、様々な運動を展開、消費者のために「生活協同組合運動」にも取り組み、大成させます。
第二次大戦後は、世界平和を求め、世界連邦国家建設運動、核廃絶運動などを展開。
日本だけではなく、世界中に影響をもたらし、ノーベル平和賞候補に4度、文学賞候補に2度ノミネートされた・・・友愛・互助・平和のために生涯を捧げられた賀川豊彦氏。
徳島県では、人口が大正時代並みの68万人まで減ったと問題になっています↓
私がお遍路をし始めてから、田畑は荒れ、空き家が多くなったと感じています。
人間の数が多いのが全て善であるとは思ってはおりませんが、
大都会一極集中が果たして、全日本人や全地球人にとって善なのでしょうか。。。?
一極集中しているところが、【ダメになった】ら、全体が崩壊してしまうのではないでしょうか?
となりますと、江戸時代のように、都会も元気、地方も元気!な状態が、クニとして健全なのでは?!と、地方に伺う度に観じています。
美しい歴史/生き様を後世に継承していくことこそ、今という最先端を生きる我々にとって非常に重要なことでないかと観じています。
先人たちが犯した同じ過ちを繰り返すだけで、今生が終わってしまうのではなく、進化し続けるために。。。
これからも先人たちの美しい智慧/愛そのものを、過去というものから掘り起こし、学び取って、可能な範囲ではありますが、人様にお伝えして行きたいなと思っております(=人=)☆
●大麻比古神社
●鳴門市ドイツ館
●鳴門市賀川豊彦記念館