いろいろな料理に「えのき氷」 成分を効率よく吸収
2014.9.21 11:13 (1/3ページ)
「えのき氷」は、砕いたエノキダケを煮詰めて凍らせた食材。商品化したJA中野市(長野県)によると、エノキの成分を効率よく消化・吸収できる。手間をかけて氷にした背景には、いろいろな料理に使って毎日食べてほしいという生産者の思いがある。(寺田理恵)
◆加齢臭しなくなった
えのき氷は、みそ汁や煮物、カレーなどに凍ったまま入れて使う。調味料としても利用でき、鍋物に入れるとおいしいという。
エノキ生産量日本一を誇るJA中野市が平成23年に製品化。長野県内を中心に販売し、健康や美容にいいとテレビなどで紹介されブームになった。さらに、今夏は東京農業大との共同研究の報告会を東京都内で開催。えのき氷の継続的な摂取による糖尿病の予防効果を確認したと発表した。健康に良い食材であることをアピールし、首都圏での消費量を増やすのが目的だ。
「えのき氷を3カ月食べ続けたら、娘から『加齢臭がしなくなった』といわれた」。生みの親である代表理事組合長の阿藤(あとう)博文さん(67)は身をもって経験した効果を披露した。
阿藤さんが考案したきっかけは17年、JA中野市が実施した試験で、エノキを毎日食べると血流が改善されるという結果が出たことだ。