冷たい雨(平成22年3月23日)

ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。

昨夜は日本ユネスコの未来遺産調印式で東京に行
っており、帰宅したのが夜中の12時前だったので、
ちょっと朝寝坊して7:30、孟子不動谷到着です。

朝から細かな冷たい雨が降っています。

入口の電線にムクドリが止まっています。
1999年の春、榎さんの家の屋根裏で1度営巣しま
したが、その後は周辺での営巣は確認できず、時折
上空を通過するのみでしたが、今日は久々に電線に
止まっています。

ありもとの同じ視界に、森さんの屋根瓦の上に止まっ
ているのが写っているイソヒヨドリの♂と同様、人家を
営巣環境として、新たに参入してきた野鳥たちです。

犬飼池に登ります。

久々に横枝にとまる、トラツグミに出会います。
今朝、寝坊しなければ多分、囀りが聞けたことでしょう。
昨夜ちょっと遅かったからといって、寝坊した自分の、
「自堕落さ」がもどかしく思います。

チョットコイ!チョットコイ!!
コジュケイが囀っています。
明治年間、朝鮮半島より狩猟用に放鳥された帰化鳥類
ですが、ありもとにとっては初めて鳥を見始めた10歳の
ころから、普通に山にいたので「帰化」という言葉がピン
ときません。
2002年 2月24日
2003年 2月25日
2004年 4月18日
2005年 1月 2日
2006年 4月15日
2007年 3月 3日
2008年 3月 9日
2009年 3月 9日
2010年 3月23日
過去9年間のコジュケイの初鳴き日を並べてみると、年
によってあなり「ばらつき」はあるものの、やはり「春」を
感じて囀りを開始するのには変わらないようです。

先週は温かい日もあったものの、かなり冷え込む日も
多かったので、サクラの花の進みが若干「足踏み」状態
です。
ヤマザクラはかなり花開いていますが、まだ散り始めて
いる樹はなく、2,3分咲きの樹もちらほらあります。

この寒さにもかかわらず、ウグイスは元気に歌っていま
す。

ニオイタチツボスミレの花の数が、一気に増加していま
す。
花柄に細かな毛をたくわえた、赤紫の鮮やかな花が、
早春の不動谷の林床を綺麗に彩っています。

それに混じって、「桜色」のシハイスミレの花も咲きだし
ました。
2004年 4月 1日
2005年 4月 5日
2006年 4月16日
2007年 3月30日
2008年 4月13日
2009年 3月27日
2010年 3月23日
過去7年間のシハイスミレの開花時期を並べてみると、
最近3月下旬から開花する例が増えています。
ありもとにとってはこのスミレの花の色が、最も大好き
なので、サシバの姿とともに、ありもとに「春」を教えてく
れます。

ゴッゴ ゴゴッゴゴッゴ 
 ゴッゴ ゴゴッゴゴッゴ・・・・
那賀寺の森の中から、♀のフクロウが叫び声をあげて
います。
ここ数年、繁殖前半にここに♀が執着することが多く、
ありもとは少し「注目」しています。
昨日めでたく調印となった未来遺産のプロジェクトで、
22、23年をかけてモニタリングする鳥類なので、ちょっ
としたデータでも次につながる貴重なものです。

那賀寺のトイレのそばに、壊れた古い「厠」があり、そこ
で営巣するような気がしてここ2年ほど毎年チェックして
いるのですが、まだ残念ながら産卵は確認できません。

しかしここらあたりに、♀が執着していることは間違いな
いので、モニタリングの重要地点のひとつになりそうです。
2002年 2月16日
2003年 2月 2日
2004年 3月19日
2005年 3月 9日
2006年 2月11日
2007年 2月 9日
2008年 2月 8日
2009年 1月17日
2010年 3月23日
過去9年の、年明け初めてフクロウの声を聞いた日を列
挙すると、概ね2月から鳴き声が頻繁に聞けるようにな
ります。
今年はなかなか声を聞けませんでしたが、3月中に確認
できてほっとしています。

ササユリの芽吹きが目につくようになってきました。
初夏の雑木林の林床を彩るこの可憐なユリは、毎年盗
掘者が多く、なかなか花をゆっくり観察できないでいます。
場所によっては、盗掘を避けるために蕾を摘み取るとこ
ろもありますが、ありもとはこの花が好きなので、どうして
も蕾を摘み取る気にはなれません。
そのために持ち帰られる株もあるでしょうが、人のあまり
行かない場所にも結構あるので、根絶やしになることはな
いだろうと、鷹揚に構えてもいます。

ヤマザクラの花にメジロが群れています。
ウメの花が散り、ヤブツバキの花も少なくなり、今度は満
開を迎えつつあるヤマザクラの花蜜を求めて、多分渡り
途中と思われる10羽強の群れが、鈴なりになっています。
谷で繁殖する個体がすでに番を形成し、盛んに囀っていま
すが、渡りを行う個体たちは群れになって飛び交っています。

トロロロロ トロロロロ・・・・
マダケの藪から、コゲラのドレミング音が響いています。
しばらく観察していると、彼は枯れたマダケを選んで止まり、
その丈夫な嘴でトゥレモロの調べを刻んでいます。
囀りを持たないキツツキの仲間は、よりよく響く「楽器」を見
つけ、それを嘴で打ち鳴らして、ナワバリ宣言をするのです。

イカルとシメが混群になって、谷の上空を右往左往してい
ます。
まだ散り残ったニワウルシの種子や、ツグミの群れに食べ
残されたクロガネモチの種子を食べ歩いています。
ヤマザクラの花が散り、青い果実が少し膨らむと、彼らは
大挙おしかけて、果肉を剥き取り、中の種子をその丈夫な
嘴で割り、種子の中の「仏様」を食べるのです。

霧雨程度の雨だったのが、12時に近づくにつれ、どんどん
雨粒が大きくなります。

そろそろ帰途につきます。

参道を歩いていると、セメント舗装された道の上に、シマヘ
ビが伸びて動けなくなっています。
この時期、シマヘビはちょっと暖かくなると動きだし、途中で
冷え込んで動けなくなることが多いようです。
数年前も1月に出てきて、ノスリの餌食になったことがありま
す。

道の真ん中で伸びていたら、ノスリに食われるのなら良いの
ですが、自動車に轢かれたら気の毒なので、捕まえて草丈の
高い草むらの中に放り込みます。

今日も少しミツバをいただいて帰ります。

ホホ ホロッホッホ 
 ホホ ホロッホッホ・・・・
馬背峠のあたりから、♂のフクロウの声が聞こえていました。
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<鳥類>
カイツブリ、アオサギ、フクロウ、コジュケイ、キジバト、コゲラ
アオゲラ、セグロセキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、モズ、ルリビタ
キ、ジョウビタキ、シロハラ、ツグミ、トラツグミ、イソヒヨドリ
ウグイス、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ
アオジ、カワラヒワ、ベニマシコ、イカル、シメ、スズメ、ムクド
リ、ハシボソガラス、ハシブトガラス
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<両生爬虫類>
ニホンアカガエル幼生
シマヘビ成体
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<花>
スズメノテッポウ、スズメノカタビラ、ヒメカンスゲ、セキショウ
ササユリ芽吹き、サルトリイバラ、シュンラン蕾、ハンノキ
クヌギ、ハコベ、ウシハコベ、ノミノフスマ、オランダミミナグサ
ヒメウズ、キツネノボタン、ヤマネコノメソウ、アケビ、ハクモク
レン、シデコブシ、テンダイウヤク、タネツケバナ、ナズナ
ミチタネツケバナ、キジムシロ、カマツカ蕾、ヤマザクラ、モモ
ソメイヨシノ、ハナモモ、ユキヤナギ、ゲンゲ、カラスノエンドウ
ヒサカキ、ヤブツバキ、タチツボスミレ、ナガバノタチツボスミ
レ、ニオイタチツボスミレ、シハイスミレ、アセビ、レンギョウ
キュウリグサ、ジゴクノカマノフタ、ホトケノザ、ヒメオドリコソ
ウ、オオイヌノフグリ、トキワハゼ、ヤエムグラ、ウグイスカグ
ラ、コオニタビラコ、フキ、オニタビラコ、カンサイタンポポ
セイヨウタンポポ、ハルノノゲシ
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