ヤマザクラの季節(平成22年3月15日)

ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。

今日は午前中いっぱいの天気で午後からは雨になるとい
う予報なので7:30孟子不動谷に到着しました。

ピョピョピョピョ・・・
犬飼池の池畔の枯木に止まっていたミサゴの成鳥があり
もとの気配に驚いて飛び立ちます。
全体に華奢な感じなので♂のように見えますが、ミサゴの
♂♀はなかなか識別できません。

開きかけたスモモの枝先に♀のルリビタキが止まっていま
す。
いつも真っ青な♂成鳥がいる場所ですが、今日は♀がい
ます。
もしかしたら♂は渡り去ったのかもしれません。

ヤマザクラが咲きだしました。
わんぱく公園では、3月7日に開花し、今はもう満開で散り
始めているので、孟子も2週間ぶりなので満開になってい
ると思っていたのですが、まだ開きかけたばかりのようで
す。
今日開花と記録しても、問題なさそうです。
2004年 3月26日
2005年 3月31日
2006年 3月25日
2007年 3月20日
2008年 3月29日
2009年 3月19日
2010年 3月15日
それでも2004年以来最速の開花です。
今年はサクラの開花が記録的に早いようです。

水路道を歩きます。
散っては咲いて、散っては咲いてのヤブツバキの花に、メジ
ロとヒヨドリが群れています。
めいめいに頭をヤブツバキの花粉で真っ黄色に染めながら
飛び交っています。
ヤブツバキにとって、彼等はとても重要な花粉運搬者なので
す。

シュンランの蕾が膨らんでいます。
ヒメウズの花がどんどん数を増やします。
ウバユリの新芽も踏み歩くくらいに多くなり、孟子の春も本番
に突入しています。

上空をノスリが舞っています。
真っ白なお腹に、褐色の「腹巻」が鮮やかです。

スジグロシロチョウとルリシジミが飛び出しました。
<スジグロシロチョウ>
2004年 3月26日
2005年 3月31日
2006年 3月25日
2007年 3月 4日
2008年 3月15日
2009年 3月19日
2010年 3月15日 
<ルリシジミ>
2004年 3月26日
2005年 4月 2日
2006年 3月25日
2007年 3月14日
2008年 3月22日
2009年 3月21日
2010年 3月15日
どれも早春に越冬蛹から羽化して出るチョウで、孟子に春の
香を運んできてくれます。
春のチョウといえばモンシロチョウが有名ですが、実はモン
シロチョウは十字花科の畑作野菜とともに日本に伝来した外
来昆虫で、孟子では在来種のスジグロシロチョウが一番早く
飛び出すのです。

タチツボスミレ類の花の数が一気に増加しています。
ひときわ濃い赤紫の、花から芳しい香りの漂う、ニオタチツボ
スミレも咲きだしました。
タチツボスミレとナガバタチツボスミレは2週間前から咲きだ
しているのですが、そこにニオイタチツボが加わりタチツボ類
の「三役揃い踏み」です。

クリ畑の周辺にテリトリを構えるウグイスは毎年愛想が良く、
クリの枝先で囀る姿を比較的簡単に撮影させてくれます。
ウグイスは「声はすれども姿は見えず」の代表で、その姿を見
ることもなかなかできないのですが、ここの♂はかなり愛想が
良く、昨年も数カット撮影させてくれました。
はたして今日も至近距離のクリの枝先で歌っています。

ホーホケキョ! ホーホケキョ!
「ホー」で、喉をいっぱいに膨らませ、「ホケキョ!」で口をいっ
ぱいに開けて発声します。
里山にごく普通の小鳥ですが、じっくり観察できる機会はそう
ないので、撮影しがてらまじまじと観察してしまいます。

キセキレイもセグロセキレイも歌っています。
モズもヒバリとウグイスの囀りを「拾いこ」んだサブソングをうた
っています。
エナガも2羽で行動しているものは、必ず片方の長い尾羽が曲
がっています。
これはこの時期の♀が、営巣しはじめた巣の産座をチェックす
るときに付く「寝ぐせ」なのです。

留鳥たちはみな、「その時」に向け、準備を始めているのです。

ニホンアカガエルとカスミサンショウウオの産卵もひと段落です。
今年はニホンアカガエル244個、カスミサンショウウオ7個の卵
のうが産卵されました。
この記録は昨年のニホンアカガエル652個、カスミサンショウウ
オ12個からすると激減です。
理由は分かっています。
昨年11月の集中豪雨の「爪痕」です。
しかし、壊滅するほどまでに減少しなかったのも、孟子の谷が、
複雑に入り組んでいたことが幸いしたのでしょう。

嬉しい「爪痕」もあります。
道具小屋の周辺にネコノメソウが咲いています。
孟子でデータをとり始めて12年、初記録です。
おそらく谷の奥にあったものが、流れ出て発芽し、花を開いたの
でしょう。
地味な花ですが、早春の山里を象徴する花の顔が1つ、孟子に
新たに加わりました。

那賀寺のソメイヨシノとシデコブシが咲いています。
わんぱく公園のソメイヨシノはまだ蕾がかなり固いのですが、孟
子のは開花を始めています。
2004年 3月26日
2005年 4月 2日
2006年 3月28日
2007年 3月28日
2008年 3月29日
2009年 3月21日
2010年 3月15日
ソメイヨシノの開花も、記録的な速さです。

天堤池のカイツブリが、すっかり夏羽に衣替えしています。
堤体でワラビをさがしますが、残念ながらまだのようです。

今日は参道のミツバと、休耕田に出たツクシをいただいて帰ります。
ミツバは湯がいて醤油で和えて暖かいご飯と混ぜて「みつばごはん」
ツクシは卵とじにでもしましょうか・・・

どんどん春が進みます。
来週は未来遺産の調印式で上京するので来れませんが、再来週に
は、もっと春が進んでいることでしょう。

森さんの、開きかけたスモモ畑の林床を、赤紫に彩るコスミレの群落
に見送られつつ12時、孟子不動谷を後にしました。
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<鳥類>
カイツブリ、カワウ、ミサゴ、ノスリ、キジバト、アカゲラ、コゲラ、キセ
キレイ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、シロハラ、ツグミ、ジョウビタキ、ル
リビタキ、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、アオジ
クロジ、カシラダカ、カワラヒワ、イカル、スズメ、ハシボソガラス、ハ
シブトガラス、セグロセキレイ
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<両生爬虫類>
ニホンアカガエル 全卵孵化
カスミサンショウウオ 全卵孵化
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<昆虫>
クロタニガワカゲロウ、オナシカワゲラ、ツマグロオオヨコバイ、ナナ
ホシテントウ、アメンボ、ヒメアメンボ、ヤスマツアメンボ、コセアカア
メンボ、フタホシシロエダシャク、スジグロシロチョウ、テングチョウ
ルリシジミ、アシブトハナアブ、アカタテハ、キチョウ
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<花>
スズメノヤリ、オオバコ、ヤマザクラ、ソメイヨシノ、スモモ、キジムシ
ロ、ミツバツチグリ、ウラシマソウ蕾、ヒメウズ、タチツボスミレ、ナガ
バノタチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ、タネツケバナ、ミチタネツ
ケバナ、ナズナ、オランダミミナグサ、ネコノメソウ、セイヨウタンポポ
カンサイタンポポ、オオイヌノフグリ、ハコベ、ウシハコベ、セキショウ
オニタビラコ、コオニタビラコ、キツネノボタン、レンギョウ、シデコブシ
ハクモクレン、ユキヤナギ、ヒメカンスゲ、ウグイスカグラ、ハンノキ
クヌギ蕾、ヤブツバキ、ヒサカキ、ヒメオドリコソウ、スズメノカタビラ
スズメノテッポウ、ノミノフスマ、トキワハゼ、ホトケノザ、ジゴクノカマ
ノフタ、シュンラン蕾、カマツカ蕾、テンダイウヤク蕾、カンアオイ(ヒメ?)
アゼビ、ハナモモ、カラスノエンドウ、コスミレ、モモ蕾、フキ、ハルノ
ノゲシ、ノアザミ
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