春到来(平成22年1月25日)

ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。

今日は午前中、和歌山県環境生活総務課で会議が
あったので12:30に孟子着です。

朝の好天がうそのように重苦しい雲が垂れこめ、寒い
北風の吹く孟子に様変わりしています。

ツリリリリリ・・・
エナガの群れの一斉の警戒声に上空を見上げると、
♂のオオタカが色の無い寒空を翔けていました。

ツグミの群れが一気に入ってきました。
孟子に来るまでの高津の桃畑にも、おびただしい数
で止まっていましたが、孟子不動谷では、雑木林の
中を特徴的ななき声で鳴き交わしながら、大きな群
れが動いています。

このツグミの動きは、孟子不動谷に「春」のニオイを
運んできます。

延命地蔵そばのありもとが標準樹に指定しているウ
メの花もちらほら咲きだしました。

先週くらいから囀り始めたホオジロの囀りが、数を増
しています。

そんな中、織田池に1個のニホンアカガエルの卵塊を
見つけました。
2004年 2月15日
2005年 2月12日
2006年 1月31日
2007年 2月 3日
2008年 2月 8日
2009年 1月27日
2010年 1月25日
ニホンアカガエルのデータを取り始めたのは2004年
からですが、最近1月下旬産卵開始が定着しつつあり
ます。
氷河期の生き残りと目され、温暖化とともに絶滅が憂
慮されるこの小さな両生類の動向がとても気になるあ
りもとなのでした。

オーアーオーアオーアー
真っ赤に色づいたタマミズキの樹のある地点から、アオ
バトの珍妙な囀りが聞こえています。

もちのき科に属するタマミズキは、実が真っ赤に熟すと
葉を落とし、赤い実を目立たせる習性があります。
この時期になるとタマミズキのまわりに鳥たちが多くな
ってきます。
アオバトもタマミズキの実を食べる鳥の一種で、タマミ
ズキにとってアオバトは大切な「種子散布媒介者」のひ
とつなのです。

ポツリ ポツリ・・・
無色から鼠色に変わった空から、とうとう雨が落ちてき
ました。

天堤池に同心円を描きつつ浮かぶカイツブリも寒そう
です。
池畔の愛想の良い♂のルリビタキも、一瞬カンコノキ
の枝先に姿を現しますが、雨に煽られて藪の中に姿を
隠します。

ニニニ ニニニ・・・
森全体が鳴くように、波打つような響きとともにエナガを
主体とするカラの混群がやってきました。

エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、それにコゲラも
混じっています。

冬になり昆虫類が活動を止め、餌条件が悪くなる彼らに
とって、この「混群形成」という習性は、厳しい冬を生き抜
くたくましい知恵なのです。

この混群が出す警戒声で、タカ類の存在や、今盛んに入
っているシシ射ちが放った猟犬の位置までわかってしま
います。

ありもとにとっても彼らの「つぶやき」は、とても重要なフィ
ールドサインでもあるのです。

どんどん雨が強くなります。

鳥の声もどんどんか細くなってきます。

1週間前にひいた、治りかけの風邪をぶり返さないために
も、ちょっと早いですが、そろそろ帰るとしましょう。

たった2時間の孟子でしたが、結構収穫の多い日になりま
した。
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<鳥類>
カイツブリ、オオタカ、キジバト、アオバト、アカゲラ、コゲラ
セグロセキレイ、ビンズイ、モズ、ヒヨドリ、ルリビタキ、ジョ
ウビタキ、シロハラ、ツグミ、トラツグミ、イソヒヨドリ、ウグ
イス、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ
アオジ、カワラヒワ、イカル、シメ、スズメ
ハシボソガラス、ハシブトガラス
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