遅くなりましたが…18日間の「お遍路旅」ふりかえります④

3月11日(日)16日目:六十五番・三角寺→六十六番・雲辺寺
→六十七番・大興寺→七十番・本山寺→六十八番・神恵院
→六十九番・観音寺→七十一番・弥谷寺→七十二番・出釈迦寺
→七十三番・曼陀羅寺→七十四番・甲山寺→七十五番・善通寺

この日は、同じお遍路仲間のおじさま&おばさまに
助けられました。。。
三角寺から雲辺寺まで、車に乗せていただいたのです。
二つのお寺が別々の山の中腹にあり、自転車で登ることは
不可能なくらい、めっちゃ困難でした。
ほんと、ありがたかったです。。。

その日の夕方は善通寺側のうどん屋さんで
讃岐うどんをマンキツ♪
ほんと、讃岐うどん、サイコー(^〇^)!!!

お遍路さんしながら、ホトケサマの世界を感じつつ、
人のあたたかさを感じ、
美しい風景を見たり、おいしいものを食べる・・・。

いろんなことが、一度に体験出来る旅・・・
ほんと、ぜいたくな旅でした(^^)。

3月12日(月)17日目:七十六番・金倉寺→七十七番・道隆寺
→七十八番・郷照寺→七十九番・高照寺→八十番・国分寺
→八十一番・白峯寺→八十二番・根香寺→八十三番・一宮寺

国分寺の側に自転車を置き、白峯寺と根香寺へは
山道を数時間(15キロくらい)上り下りして
参拝してきました。

その山道には、たくさん「お地蔵さん」がありました。
確かお遍路・最大の難所・焼山寺に向かう
山道にもたくさんありました。

善通寺で出逢った地元のおじいさまが
「お地蔵さんって何であるか知ってる?
それは、昔、名も分からないお遍路さんが命絶えた場所で、
その人を慰めるために、お地蔵さんを地元の人が
置いたんだよ」って教えて下さりました。

なるほど。いわゆる『難所』ほど、
お地蔵さんがたくさんありました。
現代を生きる私たちは、お遍路道で息絶えることは、ほぼないかと
思われますが、昔の人は「不治の病」などを抱え
まさに祈るように必死でお遍路さんされておられたんですね。。。
かつての時代、私が立っていたその場所で
息絶えた人のことを考えますと、何だか目頭があつくなりますね。

そして、今を元気に生きている私が
それだけで、とっても幸せなことなんだって
ヒシヒシと感じました。

そう思いますと、前日の強風でことごとく飛ばされていた
お地蔵さんの『エプロン』(よだれかけ?)を、私は一つずつ
お地蔵さんの襟元に直してあげることをしたくなってきまして、
歩きながら、それをしていました。

いくつかは、どこかに飛ばされて
無くなっていたものもありました。

以下の話は、お遍路さんから帰って来てから
知ったのですが、
生前バスで四国お遍路さんしていた
私の祖母が、洋裁が得意な私の母に
お地蔵さん用のエプロンをお遍路に行く度に、何枚か
縫ってもらうようにお願いしてたそうです。

そのおばあちゃんの真意は、今となっては分かりませんが、
きっと、風でどこかに飛ばされ、なくなってしまった
お地蔵さんのエプロンを一つ一つつけながら
回っていたんじゃないんかな?って
私は勝手に思っています(^^)。

3月13日(火)18日目・最終日:
八十四番・屋島寺→八十五番・八栗寺→
八十六番・志度寺→八十七番・長尾寺→八十八番・大窪寺

いろんな人に助けられながら、88ヵ所を回り終えた私。
だけど「終ったぁ〜(^〇^)!!!」という
爽快感はゼロ。

それは何故かと言いますと。。。

これは、大窪寺参拝後、そのお寺の側にある
おみあげ屋さんのおじいさんとのやり取りで・・・

おじいさん 「ごくろうさんっ!大窪寺名物のしょうが入りの
 『くず湯』、お接待しまっせー。疲れ取れまっせー!」
私 「ありがとうございます。いただきま〜す!」
おじいさん 「これで、お遍路旅も終って、ご両親も安心してはる
 やろうな!やっと家に帰ってくるって!」
私 「そうですよねー。喜ぶと思います。だけど、
 私はこれで旅は終わりやなんて思えないんです。」
おじいさん 「?」
私 「『人生の旅』は、これからも続きますから・・・。」

すると、そのおじいさん、めちゃくちゃ素敵な笑顔で
「そうだよー!そうだよー!!!」っておっしゃりました。

今も生活の場で、歩いたり自転車こいでますが、
89番目、90番目・・・と参拝し続けているような気が
たまにします。

この感覚、ずーっと忘れたくないなーって思っています。

お遍路でお世話になった方々には、
本当に感謝しておりますが、
それ以上に感謝しなければいけないのが、
今の生活で、お世話になっている方々なんだって私は
この旅に行って、気づきました。

いつも側にいて、いろいろして下さるのが当たり前になっているから
感謝する気持ちが、とっても欠けてしまっている
自分の存在に気づきました。

私に優しく接して下さる方も、
愛情を持って、厳しく接して下さる方も・・・
私の身の周りにいる全ての方々に、感謝します。

最後に・・・。

「同行二人」という言葉があります。
『金剛杖』というお遍路さんが持つ杖に書かれています。

その意味は、
「弘法大師がいつも一緒にいて、あなたのことを
見守ってくれている」ということです。

今の自分に手に負えないことは
くよくよ悩まず、無心になり、真心で祈り、
仏様に心をゆだねるこころが大切なんだそうです。

これはきっと、自分の心の底に流れる川の流れをじっくり感じ取り
その流れに沿った言動を行えばいいんでしょうね。

現代社会でこの国を生きる私たちが思い浮かべる
『宗教』って、オカルト的で、信者を騙して
いろんなものを奪取したり、別の宗教同士で殺し合い
したりして、イヤなイメージが多いような感じがしますが、
お遍路旅で感じた『宗教』って、
『人の心を幸福へと導く教え』なんやなーって思いました。

私はこれからも『宗教』というものに、どっぷり浸かる気は
さらさらありませんが、『宗教』も含め、いろんな人の
考え方を学び、いいところはどんどん吸収して、
いろんな価値観を受け入れることの出来る、
器の広い人になりたいです。

それから、私の讃岐の知人の方が
「お遍路は恩返しの巡り合いなんです。
 だからめぐってめぐって相手に行って、
自分に帰って・・・・・。」と
すばらしいことをおっしゃっておられました。

『自分の為だけに』って思うと、『欲望のアリ地獄』にはまって、
どんだけ沢山のモノを手にしても、心が満たされることなく
いつも不満や不安でイッパイになります。

だから私は上記のお遍路さん精神を、私の人生にも
積極的に取り込んで、恩返ししまくりたい・・・
そう決意しています(^^)。

ほんと、人生、これから本番の
20代最後に、お遍路さんしてよかったです。
無謀なことも、たまにはすべきですね。
回りの人たちに、迷惑かけることはしてはいけないですが。。。
予想以上に、効果バツグンです!!!

たまに落ち込むことも、あるけれど、
やっぱし、ステキな人生、歩めそうな勢いです♪

どうしよう

そう感じたら

心の底

ゆっくり見つめて

流れにまかす

全てのコト、そして人に、ほんと、感謝!です。

・・・長文、お付き合い、ありがとうございましたぁ〜(*^^*)