津市ボランティア協議会の皆さんへ…新公民館ユニバーサルデザイン提案会開催について

新公民館ユニバーサルデザイン提案会開催について
…主催/津市ボランティア協議会 

●日時・
第一回…6月25日(月) 午後7時から9時 センパレ2階 第二会議室
第二回…7月9日(月)午後7時から9時 センパレ2階 第一会議室
●主催・津市ボランティア協議会

●第一回…センターパレス改装図面の公開と市からの説明、津市ボランティア協議会からの提案。話し合い
●第二回…第一回で提案した内容に対する、津市からの検討結果の説明と話し合い。

●内容の概略
現在津市役所南にある津中央公民館が、津センターパレスに移転する事になりました。
津センターパレスの2階が改装され、新しい津中央公民館として使われます。そこで、新しい中央公民館が誰にとっても使いやすく改装されるように、改装を担当している津市教育委員会や、他の津市の担当部署の皆さんと、意見交換する集りを開催します。

●津センターパレスに社会福祉協議会と津市市民活動センターが置かれた経緯
丸の内(現在の津警察署の所)にあった旧三重県文化会館が津市上津部田に移転し、それを受け津警察署が旧文化会館跡地に移転。その跡地(津警察署東。現在、津市の第二駐車場になっている空き地)に、津市ボランティア連絡協議会が中心となり『福祉と文化の拠点施設の建設』を提案し署名運動を実施。それを受け、平成10年から12年にかけ、津警察署跡地懇話会(萩野が委員として参加)が開催されました。平成12年に最終答申が提出されました。その答申を受け、当時の近藤津市長が、平成12年に「津署跡地は空き地のままで、センターパレス3階に津社協が移転、2・3階に、津市市民活動センターを新設する」という計画を発表しました。

●社協等移転時にもセンターパレスののバリアフリー改装を提案し実現
ダイエーの店舗が阪神大震災の被災を理由にセンターパレスを撤退した後、ずっと空いていた2、3階のフロアをを改装するにあたって、バリアフリー(当時はユニバーサルデザインとは言わなかった)やセンターパレスの活用について市民の意見を反映したいのと想いで、平成12年9月にセンパレ5階ホールで『センターパレスの使い方について考えるパネルディスカッション』、12月1日に『ワークショップ』、翌13年1月には、身体にハンディを持った人とともに改装工事に取りかかる前のセンパレの建物で『バリアフリー見学会』を開催しました。
『パネルディスカッション』と『ワークショップ』は津青年会議所と津市ボランティア連絡協議会(当時の名称)との共催。見学会は津市ボランティア連絡協議会が単独開催し、津市市民交流課、津市建設課等、津市社協、津市ボラ連からは、役員の他、全盲、弱視、電動車いす使用者、手話通訳等のサークルが参加しました。
その結果、「寝たままでも用が足せる広い多機能トイレ」(3階多機能トイレ)、「聴覚障害の方にも伝わる赤色回転灯」(2階、3階の会議室)、「車イス利用者用駐車スペースと通路」(立体駐車場から5階への車いす通路)、「子連れでも利用できる子ども用遊びスペース」(3階のカーペットの引いてあるスペース)「予約無しで使える会合スペース」(3階の机が5セットほど設置してある所)等が実現しました。また、津市市民活動センターに設備して欲しい備品を、カタログ等を提出し提案しました。(液晶プロジェクター、OHP、OHC等)それらは、現在市民活動センターの貸し出し用備品に反映されているのはご存知の通りです。

●しかし平成20年の地下の改装の際には、UDの提案は反映されず
しかし、その後平成20年にマルヤスが1階に移った事に伴う地下の改装時には、津地区ボランティア連絡会の例会に改装の担当であった津市商工観光部の職員においでいただき話し合いを持ちましたが、「予算が無い」「時間が無い」「設計図を一般市民に見せると一部から苦情がくる」との理由で、要望・提案は門前払いで、提案したスライド式のドア等も全く実現しませんでした。
(例えば、スライドドアの採用は、三重県の作成した「バリアフリーまちづくり施設…整備マニュアル」には明記されているものです)

●協働の第一歩は意見交換から
本来、市民が使う施設の建設や改装に付いて、市民の声を反映するというのは当然の事です。また、津市政策課にはユニバーサルデザイン連絡協議会の事務局が置かれ、市民との協働による、ユニバーサルデザインの推進がうたわれています。
また、津市ボランティア協議会加盟のサークルのいくつかが参加し、協議会役員も委員になっています。

●しかし改装には制約も
もちろん、新築ではなく改装なので、建物の構造的制約、安全のための消防法上の制約等も有ります。(センパレの会議室の上部が開いているのは消防法上のルールです)
が、特に障害当事者の意見を聞きそれを反映する事は、不可欠な事だと思っています。

●的確で現実的な提案を
同時に、意見や提案しそれを税金を使う改装に反映されると言う事は、私達にとってもそれなりの責任も生じて来ます。私達も的確で責任のある提案が求められています。また、単に一度だけの意見交換会に終わらないかも知れません。
とにかく、市民の意見が反映され、だれにでも使いやすい公民館が実現していきましょう。

●東日本大震災の教訓を生かすことが求められています
津市ボランティア協議会では、東日本大震災支援のためのボランティアバス「チーム津」を主催しました。
私たちは本当に短時間で、被災状況のごく一部ですが、被災地の様子を自分たちの目で見てきました。
この体験を通し、災害は他人事ではないことを実感しました。東日本大震災の悲惨で貴重な教訓は、私たちの力で、この地域でも生かすことが求められています。
長く福祉ボランティアを続けて来た立場で言えば、行政が災害時要援護者と呼ぶ人々に向け、どんな対応策がとられたのでしょう?
たとえば、聴覚障害の方に、非常事態が発生したことを伝える赤い回転灯は、東日本大震災の教訓として津市内の公共建築に追加されたでしょうか?結果はみなさんご存じのとおりです。「聴覚障害者に危険を伝える手段が全く無い」という場所だらけです。

その事を含め、考えなければいけない事が沢山有ります。

萩野茂樹