上板橋の寿湯と、上板橋駅から分岐していた東武啓志線

上板橋駅から上板南口銀座商店街を行って次の信号、商店街が十字に交わるにぎやかな交差点の北東側です。ビルとビルに挟まれて、全景は見えにくいのですが、立派な破風のある伝統和風の建物です。フロント方式の脱衣場は立派な高い格天井、ロッカーの鍵は決してなくしたりはしない巨大なもの。浴室では浴槽背景のモザイクタイルが楽しく、男湯は桃太郎の一シーン、犬、猿や雉が宝物を運んでいます。女湯は富士山と天の羽衣かな?
板橋区上板橋1-21-4 15:45〜24:00 火曜お休み 上板橋駅から3分

東上線上板橋駅から西の方へにあるのが光が丘団地、今は都営大江戸線が南から来ていますが、戦後しばらくは東武啓志線という線があって上板橋から結んでいました。そのころはもちろん光が丘団地はなく、グラントハイツという進駐軍の住宅だったそうですから、その専用の鉄道で一般の人は乗れなかったんでしょうね。上板橋と光が丘の間には陸上自衛隊の練馬駐屯地がありますが、もともとここにあった陸軍造兵廠までは上板橋から線路が来ていたようです。グラントハイツも実は陸軍の成増飛行場があった場所で、戦後飛行場を接収して進駐軍用の住宅地を建設し、線路をひいて東武電車が運行したということのようです。米軍の責任者の名前がケイシーさんだったので啓志線にしたとか。
今はほとんど線路の名残はないようですが、写真左側のマンションはそのまま線路に沿っているのではなく、ゆるやかに左の方へ曲がっています。その方向に啓志線の線路が伸びていたみたいです。