さらに城東電車の跡を、南砂緑道と松島泉

亀戸駅近くの水神森から東陽公園まで、城東電気軌道跡の緑道は、区間によって変化に富んでいます。そのなかでも鉄道らしいイメージが強いのが、南砂緑道です。
明治通りから分かれてすぐ、頭上を越えていく線路は越中島貨物線、いまでもわずかに貨物列車が通ります。左手は大きな住宅団地が続きますが、都電が走っていたころは汽車会社東京支店という鉄道車両メーカーの工場でした。汽車会社という名前はストレートですが、名前の通り、日本で最初の本格的な蒸気機関車メーカーです。ただし機関車は大阪支店の担当で、砂町にあった東京支店は電車などを担当していました。
緑道はその工場に沿って大きく左へ曲がって行きます。やがて住宅団地が終わり、右へカーブすると東陽町で南砂緑道は終わります。

この緑道沿いのすぐ北に松島泉があります。煙突がよく見えて場所はすぐ分かるのですが、入口がどこだか・・・コインランドリーのところから入った奥でした。
入ってみると、番台、格天井と伝統の造りです。浴槽の背景は立派なペンキ絵で富士山は女湯、男湯は渓流です。風呂上りに、脱衣場の一隅、畳敷き、床の間のような飲み屋の小上がりのような空間に腰かけて庭を眺めると落ち着きますね。

松島泉 江東区南砂2−28−15 15:00〜23:00 水曜お休み(祝日は営業)