城東電軌跡をさらに行くと、大島緑道、らかん湯

現在残る都電荒川線はほとんど専用軌道で路面を走っていません。これは都電の中で唯一営業を続けられている大きな理由ですが、専用軌道が多いのは、元々東京市電ではなくて王子電気という私鉄だったこととも関係はありそうです。

江東区に広がる元城東電気軌道の路線も専用軌道の区間がかなりありました。前回の亀戸駅近くの水神森、竪川あたりから、さらに南下して今の西大島駅附近で明治通りに出るまでの間も、かつての専用軌道が大島緑道として再度活用されています。この大島緑道、竪川の軌道専用橋から南、大島三丁目の新大橋通りまでは、緑道の両側に道路があります。つまり両側を車が、中央の木立の中を人と自転車が通ります。都電があった当時は、両側に商店が立ち並ぶ中を電車が専用軌道を走る、一風変わった光景が想像されて、なんだかほほえましいです。

大島緑道の南端はカーブして明治通りにでますが、この北側西大島の交差点の区民センターの前には五百羅漢寺の説明板があります。

らかん通り商店街とらかん湯はこのお寺の名前からきているのでしょう。(五百羅漢寺は移転し、現在は目黒区下目黒の不動浴場のすぐ近くにあります。)
らかん湯はビルの銭湯です。浴室の左手がサウナなので、浴室に入ってすぐ石張りの水の水槽があります。浴槽の一部も石張りです。浴槽背景はダイナミックなモザイクタイル、男女間の仕切りなどの花のタイルは、気をつけて見ると、湯あみする女性のシルエットが薄く入っています。
らかん湯 江東区大島2−37−7 15:00〜24:00 月曜お休み(祝日の場合は営業) 都営新宿線西大島駅から4分