イケアの環境と社会への取り組み@東京デザイナーズウィーク

明日まで開催している東京デザイナーズウィーク(TDW)。今年のテーマは「くらしと環境のデザイン」。TDW初日の10月29日には、「イケアの環境と社会貢献への取り組み」に関するプレスセミナーがあり、それに参加してきました。

セミナーが行われたのは、特設ドームの中。

まずは、IKEA Social & Environmental Affairs責任者のWang Lin氏より、いかにイケアは資源を大事にしながら、低価格の家具を提供してきているかというプレゼン。

Lin氏は今回、イケア上海より来日。イケアは現在かなりの製品を中国で製造。上海は重要な拠点。イケアの製品のタグやシールを見ると「上海」という表示はよくあります。

イケアは、Economic(経済、ビジネスとして成立)であるということは大前提でしょうが、その下に、Sustainability、Environmental、Socialという三本柱も持っています。

IWAYという世界中で共通のcode of conduct(行動規範)を、サプライヤーに対して持ち、1.法的準拠、2.ビジネス開始のための条件、3.環境基準、4.社会、労働条件などが定められています。

地球・人間環境フォーラムやフェアウッド・パートナーズとしては、原料調達がサステナブルであるのかが、気になるところ。

その点も一応イケアは、木材調達に関しても取り組みは行っています。もちろんまだまだできることはあるでしょうが、ほとんどの大手家具メーカーが何も環境配慮を行っていないことを考えれば、ずいぶん先を行っている企業とは言えます。

次にIKEA Social Initiative責任者のMarianne Barner氏より、イケアが、インドなどの女性の地位向上や、子供の健康や教育向上のために取り組んでいるIKEA Social InitiativeというCSR活動についての説明がありました。この取り組みは、UNICEF、Save the Childrenなどの機関と連携して行っているよう。

コンテナでは、たくさんのじょうろを展示。これはほかのイケアの製品と同様、スタックができるもの。そして価格は99円。

また今回のイケアの展示の目玉は、千駄ヶ谷にある、ある家一軒を全部イケアのデザイナーがデザインしたもの。ベッドルーム、リビング、とってもカラフルな子供部屋など。

明日が最後ですが、もしまだ見れるようなら見に行ってはどうでしょう?
そこまでは、自転車タクシーが連れて行ってくれるようです。

イケアは、本社がヨーロッパにある企業ということで、環境や社会貢献に関する取り組みは、かなり先進的です。違法伐採問題や木材のトレーサビリティが気になるわれわれとしては、本当にすべての木材のトレースができているのか、本当に違法伐採材を使っていないのかなど、疑問はありますが、でもほかの企業・メーカーが見習えることもたくさんあると思います。(亜)