「統合保育戦略」その4

こんにちは。(%王冠%)イラストライターの大枝桂子(%王冠%)です。(%王冠%)

本日のお題は、
(%赤点%)5>発達を促すコミュニケーション(%赤点%)。
さっそく参ります。

発達を促す介入法として紹介されたコンテンツは、

1子どもの興味のあることを話題にする
2子どもの発達に合わせた会話を心がける
3「それ」などの抽象的な言葉をさけ、明確な言葉、文章で話す
4同じ言葉や文章を繰り返して、覚える機会を増やす
5ゆっくり話す
6子どもにもゆっくり考え、話す時間を与える
7会話する機会を作り出す 等

以上、どれも分かり切ったような内容だと思うのですが、
7の「会話する機会を作り出す」のテクに含まれる
“Request for more strategy”は、ちょっと以外でした。(^_^;)
訳すと、「お願いもっと作戦」?

例1>子どもが好きなオモチャを
わざと手に届かない棚の上などに置いておき、
「またあのオモチャを取って!」という指さしや
発語を促す。

例2>ブランコを押してあげているときに、
わざと途中でその手を休める。
こうすることで、子どもの「もっとこいで!」という
言葉を引き出す。

例3>ランチのときに、
フォークだけテーブルに用意して
スプーンをわざと置き忘れる。
こうして子どもに
「スプーンもちょうだい!」と言わせる状況を作り出す。

つまり、欲しいものを手に入れるために
コミュニケーションを必要とさせるシチュエーションを
あえて作ってしまうという戦略
ですね。
かなり不自然な気がしますが
「欲求」「要求」は発語の原点ですから、
なかなか言葉の出にくいお子さんには
効果があるのかもしれません。

「不自然」と言えば、
4番目の同じ言葉や文章を繰り返すというのも
こちらはやりかたが半端でないので、
少々不自然な印象を受けます。
園に観察しに行ったときも、
リンダ先生がくどいくらい同じ言葉、フレーズを繰り返していましたから。
(メーガフォン、メーガフォン、言ってごらん、
メーーガフォン!(^_^;))

実際、町でも何回かそういうシーンに出会ってます。
たとえば、あるおじいちゃん。
自分の孫に(ちょうど1才になったばかりくらいの子、
たぶん、この子には障碍はない)
近くにあった彫像の体の部位を指さしながら……

Granpa「イッツァ ショルダー。ショルダー。ショルダー」
Baby「ア〜」
Granpa「イエース! (?)
ショルダー。イッツァ ショルダー。
ショルダー。ショールダー」

いかにも「インプット」って感じでしたよ。(笑)
受験期に何度も聞いた
「反復は力なり」とはまさにこのことかと思いました。
でも、それで英単語が覚えられるなら、
私も耳元で繰り返して欲しいと思った私・・。

右上にアップした図は、記憶のメカニズムを私が勝手に
イメージしたものです。
実用、もしくは練習の場面で出くわした言葉は、
記憶のエリアに向かってドンドントンネルを延ばしていく。
そして実用と記憶のエリアがつながって
しっかりしたトンネルができると、
その言葉を聞いて理解したり、使えたりするようになる。
ただし、
一度聞いただけでトンネルが貫通してしまうお得な人もいれば、
30回以上聞かないと通じない人もいる。(←私)
また、若いウチは地盤が軟らかいので、トンネル掘りも楽だから、
ドンドントンネルが増えるということもいえそうです。
(逆に年齢がいって地盤が固くなってくると、
トンネルが掘りにくくなるどころか
既存のトンネルが落盤を起こして
「ど忘れ」なんてことも頻繁に起こったり?(^_^;))

とまれ、トンネルを記憶のエリアにまで延ばすには、
何度もアクセスする必要がある。
しかも(これは私の経験によるものですが)、
同じ言葉やことがらを、同じ場所で学んだ場合より、
回数は同じでも違う場所で(違う人から)聞いた方が断然記憶に残りやすい。
つまり、園で「メガフォーン」を10回聞くより、
園の先生から5回、オウチのママから違うシチュエーションで5回聞いた方が
(あちこちで経験を重ねた方が)
より早く、トンネル工事が進むんですよね!

アメリカ式意識的リピート掘削法の善し悪しは別として、
よりたくさんの人がその子に関わることの大切さって、
そこにもあるのかなって思いました。

ではでは本日はこの辺で〜。