障碍のある子と関われるボランティアを!

(%王冠%)イラストライター大枝桂子です。(%王冠%)

「障碍のある家族がいない限り、
障碍のある人に会う機会は本当に少ない」

弾丸ひろこさんが以前ここのブログで、
このようなことを書かれていましたよね。
私は友達に軽度発達障碍のある子がいて、
「会ったり話したり」したことはありました。
でも、さすがにベタで関わったことはなかった。

それが今回、こちらであっさり、関われる機会に恵まれてしまいました。(^_^)

今、私の出席している児童発達のクラスで、
「障碍のある子どもたちの教育施設に行って、
最低8時間ボランティアをすること」というのが
課題として出されているんです。
(*当初、12時間の予定でしたが、
生徒のブーイングがあって8時間に短縮された)。

教育施設でのボランティアは、
私の大学だけではなく、
高校でも課題として出されているようで、
私が訪れているセンターにも、めちゃくちゃたくさんの
高校生が来ています。
(日本では「自発的でないのはボランティアじゃない」という
議論があるけど、
こっちでは関係ないみたいです。
つまり、無償の奉仕であれば、
義務であってもボランティアってわけ)。

さて、先週、先々週と2回、2時間ずつ計4時間訪れたのは、
ここ↓

http://www.osfamilies.org/
Organization of Special Needs Families

中国系アメリカ人が運営している組織です。
私が参加しているのは、Special Needs Enrichment Programという事業で、
「ひとり一人の障碍を持った子どもたちに、
トレーニングを受けた高校生などのボランティアが付き添い、
2時間、4つのカリキュラムを行う」という内容。

その4つのカリキュラムとは、
1>作業療法
2>音楽や読書
3>コンピュータワーク
4>フィジカル エクササイズ

……なんか一見、すごく大層なプログラムのように見えますが、
実際は──
本当にこんなんでいいの?
と思えるような中身なんですよ。(^_^;)

作業療法は、
与えられた塗り絵に色をつけて形に切り抜くなど。
(でも、ちゃんとできる子はほとんどいないので、
だいだいボランティアの子が、適当に塗って切ってしまう)。
音楽は、みんなで音楽に合わせて動いたり止まったりする程度。
コンピュータは、いわゆる簡単なゲームソフト。
私が担当した男の子たちは、
ほとんどマウスの操作ができなくて、
画面を見ているだけってことが多かった。
フィジカルエクササイズは、
大きなボールにのったり、
トランポリンしたり、
軽い運動をしたりしますが、
これもボールやトランポリンがあれば、
家でできる内容です。

私が以前取材させてもらった日本の「うめだあけぼの」の
感覚統合エクササイズに比べたら、
本当にシンプルな内容です。
おまけに、
>トレーニングを受けたボランティア
って書いてあるけど、
これも眉唾!
トレーニング受けてなくてもボラできます!

現に私もそうですよ。
登録用紙さえ提出すれば、アポ無しでいきなり参加可能。
なんてアバウト!
私は感覚統合訓練の講義も受けたこともあって、
最低ラインの知識は持ち合わせているつもりだけど、
子どももまだいない高校生の中には、
子どもの扱いにですら、とまどっている子がいました。
とくに男の子はそれが顕著、ね。

実は、先週、三浦春馬にそっくりの、
いや、それ以上に格好いい男の子が来ててね。(笑)
「あ、なんでこのオレが…」という態度ありありで
保育しているんですよ。
でも、子どもがピューって走っていけば、
必死でおっかけるし、
子どもがボールにのりたがれば、
ちゃんと体をささえてあげてる。
もう、ほんと、かわいいったらないっ。
(私はいったい何を観察しているんでしょか?(笑))

賛否両論あるんだろうけれど、
私は以前から、たとえ義務でも子どもと関わる時間を
中高生が持つことはとても大事だと思ってる。
それがスペシャルニーズの子だったらなおさらです。

ここの教育センターってのは、
障碍のある子にとっての教育というより、
「地域を教育する」という意味の方がだんぜん濃いんだな
と感じました。
あの男の子が、この課題のためどんなレポートを書いたか
是非見てみたかったよ。

あ、うっかり格好いい高校生の男の子の話が先になってしまったけど(笑)、
私の担当したベニーとケビン(2002年生まれ)も
すっっっっっごくかわいかった!
2人とも軽い発達遅滞があって、
ほとんど言葉はありませんが、
こちらの指示はだいたいわかってて、
とくにフィジカル エクササイズのときはニッコニコ!
so cute! で hugせずにはいられないです。(笑)

たとえカリキュラムが十分でなくても、
たどたどしい高校生が相手でも、
お母さんが息抜きできる時間という意味でも、
ずっといいんじゃないかと思うんですが、
どうでしょう?

堅苦しく、「資格もない者が関わるなんて!」とか考えないで、
地域の人が交流できる機会を積極的に作って作っていく。
そういう方向もあるってことですよね。

ボランティアの規定は8時間ですが、なんか、やみつきになりそうです。
(あ、けっして高校生目当てじゃないですよ!(笑))。