特別支援学校 訪問籍に在籍する子どものスクールライフ

ユニ育ライター こがにです(%音符1%)

我が家の長女であるユニ育ちゃんは、
昨年度までは特別支援学校(養護学校)の中にある通学籍に在籍していましたが、
親子で気力・体力ともに通学籍が困難となり(%涙%)
今年からは同じ学校の「訪問学級」と呼ばれる学籍に所属しています。

ユニ育ちゃんが在籍している学校で、訪問籍の子どもたちは、おそらく10名程度。
これに、大学病院内などで行われる「院外学級」に在籍する子どもたちを含めると
もう少し、人数が多くなると思われますが・・
普通学校の子どもたちと比べると、そんなにたくさんの子どもがいるわけではありません。
平成16年の文部科学省の調査によると、小学部の子どもたちだけカウントしても
全国で1500名程度。その人数は、ここ数年あまり変わっていません。
(この中には、施設や病院などにいる子どもも含まれるので、在宅だけではありません)

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訪問籍に在籍する、ユニ育ちゃんの授業時間は、1週間に6時間。
週2〜3回、1回2時間程度になりますが、担任の先生が訪問し、授業を行っています。
訪問籍のスクールライフをすごして、もうすぐ半年。
ここから見えてくるものは、以下のとおりです。

【訪問のメリット】
●自宅でも、入院先の病院でも、短期入院している時でも、
先生は、どこでも訪問して授業をしてくれます
●マンツーマンの授業のため、子どもの体調や個性に応じて
じっくり授業に取り組めます
●時には「スクーリング」といって、通学籍の子どもたちと一緒に
授業をうけることが可能。もちろん、担任の先生も一緒です。

【訪問のデメリット】
●授業時間数が通学籍よりも少ない
●ほかの子どもたちとの関わりが少ない
●医療的ケアは親や家族が行うため、担任は授業のみ関与。(オムツ交換はOK)
スクーリングをしても、学校看護師に医療的ケアを任せられず親の負担は軽減しない

このほか・・これは担任の先生の悩みになるかもしれませんが・・
●生徒の自宅や病院が離れていると、移動が大変!(授業後は、学校に戻るため)
●担任の先生は、院内学級の生徒の担任になる場合もあり・・・
そうなると、いわゆる健常児の「国語」「算数」の学科を教えながら
特別支援学校に在籍するような?身体・知的とも重度な子どもにも対応する場合も有。
(これって、授業準備が全く異なるから、教えるほうは負担じゃない?)
●スクーリングしても、訪問籍の子どもはお客様扱いされがち。
ほかの子どもと、どうやって関わりをもたせるのか?担任も、苦悩の連続・・・

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それでも訪問籍のスクールライフは、通学籍では味わえない楽しいイベントづくし(%ニコ女%)

★始業式、終業式では、「式次第」まで準備。
キーボードで、校歌斉唱〜♪
★自宅のあらゆる物が、教材に変身。
洗面所の扉を閉めると、夜光塗料を利用したプラネタリウムが完成
★夏休みの登校日も、もちろん先生が訪問。
きょうだい児もいっしょになって、授業が楽しめます(%エンピツ%)

身体障害者手帳、愛の手帳(療育手帳)ともに、最重度の判定をもつユニ育ちゃんの場合。
通学籍に在籍していても、他の子どものように充実した授業を行えるわけではありません。
通学するだけで、授業中は爆睡。
しかも、学校看護師が可能である「医療的ケア」以上の行為が必要である場合
「母親待機」という名目で、教室から母親は一歩も出ることが許されません。
必要以上の母子密着型授業に、親子で心身ともに疲れ果てながらの毎日よりも・・・
自宅でのんびり、子どもの体調や状態に応じて授業ができる。
そんな「訪問教育」のメリットに、今は満足しています(%ニコ女%)

訪問教育を受けている、ユニ育KIDSたちのスクールライフは
ほとんど語られることがありません。
だから、必要以上に「訪問籍=負け組」イメージが強く
通学籍に在籍している子どもの家族も、
「訪問籍になるのだけは、絶対にいやだ」と、歯を食いしばる人がいることも事実。
私も、昨年の今頃まではそう感じていた一人です。
でも、実際に訪問で授業を受けていると。
「あ〜、こうやってじっくり向き合う授業もいいな♪」と思うこのごろ。

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来年度の就学に向けて、全国のユニ育KIDSやその家族が、思い悩む秋。

「訪問も、アリかな?」
そういう軽い気持ちで、選択肢の一つと考えてもらえたら・・いいなぁと思います。

★お読みいただきまして、ありがとうございます