■2012年9月24日 第4回 講義「認知症と野外活動」

■第4回 「認知症と野外活動」について講義をして頂きました。

◇日時:2012年9月24日(月)
◇場所:医療法人こぶし 植苗病院病院(苫小牧)
◇参加:7名

■高齢者のうつ病・認知症患者と運動について
うつ病と認知症のどちらに罹患しているか区別できない患者が増えている。高齢者のうつ病および認知症と運動の効果を検証した報告について。

・運動はうつ病重症度の低下と有意な関連があった。
・活発な身体活動を行っていた高齢者では、認知症と診断されるリスク が21%低下すると考えられる。
・高齢者になればなるほど、生活の質(QOL)が低下することがわかっ ており、特に認知症患者では、顕著なQOL低下をきたす。また、QOL 低下について、うつ病など気分障害が関与していることも報告されて いる。

■パーソン・センタード・ケアについて
パーソン・センタード・ケアとは、認知症を持つ人を、一人の人として尊重し、その人の視点や立場に立って理解し、ケアを行おうとする認知症ケアの考え方。

パーソン・センタード・ケアの考え方。
認知症の状態は次の5つの要因の相互作用と考える。
①神経障害(アルツハイマーや脳血管障害等による)
②性格傾向(気質・能力・対処スタイル)
③生活歴
④健康状態、感覚機能(視力・聴力)
⑤その人を取り囲む社会心理(人間関係のパターン)

これらの要因に適切に対処することで、認知症の状態は大きく変わり、認知症の人のQOL(quality of life:生活の質)も大きく変わってくる可能性がある。

■認知症に対する自然環境がもつ潜在的な治療力について
*自然光と認知症
*認知症における野外活動
*外出

以上のような内容を瀧澤先生に講義していただきました。