平成24年度全県キャンパス講義「兵庫のものづくり」⑪〜⑮

こんにちは、コーディネーターの三村です。

全県キャンパスプログラム通常講義「兵庫のものづくり」第6回〜10回目が姫路書写キャンパス4401教室 にて 5時限目(16:20〜17:50)に開講されました。

第11回目は、
グローリー株式会社 総務本部人事部 採用・教育グループ グループマネージャー 大河原勲氏、開発本部 コアテクノロジー開発センター 技師長 中塚茂樹氏を講師にお迎えして“グローリーのものづくり”というテーマでご講義いただきました。

学生レポートより抜粋
●講義の要旨や概要
・グローリーの会社について
・就職活動について
・グローリーの製品・技術について
・世界の紙幣の状況について
・紙幣の偽造の防止について (機械Aさん)

●講義内容は、あなたの将来について、どのように役立つかと考えるか?
・私はこの大学に入る際、グローリーの会社に入るために必要な勉学があるのかと確認してから入学しました。私は正直、グローリーに就職したいと考えており、グローリーの希望する人材を知ることができ、今後自分をどう変えていくべきなのか、どう生活していくべきなのかを認識することができた。また、リーダーシップが必要だとわかったので、今の自分のその分野をさらに向上させていきたいと思います。(機械Mさん)

・この後、就職活動において、まず自分自身を知ることが大事。その方法として、人とよく話して、相手からの返事・フィードバッグに耳を傾けて、新しい自分を自分で知る方法がある。自分自身を知ることで、就職先の企業に深く自分をわかってもらえる為の工夫を考えることができる。業績を伸ばすには従業員のスキル、モラル等があるからこそ、業績が伸びる。故にスキル等は当たり前であるが必須である。(機械Wさん)

●本講義で印象に残ったこと、感じたこと、講師に質問したいことなど
・偽造事件が英国は日本の240倍でということに驚いた。理由は、お金がうまくできている、機械化が進んでいる、新しいものにすぐ変えるからきれい、ということだったが、やはりすぐに偽札を発見できる技術がこうさせるのだと思った。グローリーの製品で、この検査ができるということで、その技術の高さに感動した。(電気 Sさん)

・私はダイエーのレジでバイトをしているのだが、講義を受けた後、釣銭機がグローリー社製であることに気づき、実際に使っている身として、とても便利で正確な機械であると思う。国産初の計算機の製造から、投票用紙分類機、顔認識システム等の製造で日本一、シェアが一番など、多くのトップを占めることに驚いた。(機械Wさん)

●学生の質問
・カナダのお札のクリアウインドウは、どのように偽造が難しいのか?(機械Tさん)
・「日本の通貨防止技術は発展しつつあるのですか?」
 外国では常に最新の技術を採用しつつあるのに対し、日本では今後の技術について検討しつつある。(機械Iさん)
・お札が新しく発行された時の処置(機械Uさん)
・一万円札を一枚製造するのに、いくらお金がかかるか。(機械Iさん)
・貨幣・紙幣の式物方法(何で見分けているのか、どこで見分けているのか)(機械Tさん)
・心の窓を広げるにはどうするのか(機械Kさん)
・出金時に識別エラーはおこらないのか?(機械Wさん)
・何故、貨幣の代わりにすべて硬貨で統一しないのか(機械Tさん)

第12回目は、
古野電気株式会社 舶用機器事業部 開発部 レーダー機器開発課 主任 竹元大氏を講師にお迎えして“航海を支える電子機器”というテーマでご講義いただきました。

(学生レポートより抜粋)
●講義の要旨や概要
・会社の概要
・GPS、魚群探知機など超音波電波を用いた機器
・レーダーを用いた機器とそれを利用している船舶の様子。
・レーダー技術の特性や原理の説明。
・試作の商品に行う防水テストや衝撃に対してのテスト
・製品の開発と大学の勉強 (機械 Nさん)

●講義内容は、あなたの将来について、どのように役立つかと考えるか?
・陸地とは違い海上となると様々な特殊な事態が起こり、それを想定した実験を繰り返して商品を作り上げている。実際に使用される前に、どのようなことが起こりうるのか、またそれに対する策は、どのようにしたらいいのかという考え方を身につけていく必要がある。今後、身の周りの物に対して興味を持ち、どういう構造をしているのか考えてみることが大切であるということを学んだ。(機械 Iさん)

・私は将来、医療機器に携わるような仕事に関わりたいと思ってこの大学に入学したため、本講義とは少しジャンルが違うと感じたが、講師の方がおっしゃられたものづくりにおいて大切なことは、とても参考になったと考えられる。それは要求される環境の把握、品質を確認する試験、商品を届けた後のサービスであり、またこれらをできるように大学生活では、分析力、状況の想像、推理力と検証能力を意識しながら、これらの能力を伸ばしていく必要があると考えられる。(物質 Tさん)

●本講義で印象に残ったこと、感じたこと、講師に質問したいことなど
・日本という島国での海運量が世界の1/6を占めているということには驚いたが、それよりも日本の海運輸送量が99.7%も占めているという事には、より驚いた。日本にとって船とは、なくてはならないものであり、海をより安全に効率よく航海するための技術を開発することは、とても光栄で名誉なことなのだろうと思った。(機械 Nさん)

・ものづくりについて、大切な話を聞けたと感じました。ものづくりには、大衆の話を聞き、ニーズに合わせたものをつくり、それを試行錯誤し、安全性などを試みてから、市民の方々に均等なものを作ることが大切だと思いました。(物質 Iさん)

●学生の質問
・海からの反射と鳥からの反射をどのように区別しているのか?(機械 Tさん)
・GPSの情報において、昔雨地下が故意に誤差を他国に知らせたのは何故か?(機械 Iさん)
・船舶レーダーの垂直方向の指向性について→±12度
AISの船舶追尾機能について(物質 Sさん)
・レーダーよりも高い位置に船の一部分が立っているが、その構造物に隠れる範囲を捉えることはできるか?→できない(機械Tさん)
・古野電気の本社は、なぜ西宮にあるのか(あの場所は海が近いわけではないのに)神戸や大阪の方が便利ではないのか。(電気 Nさん)

第13回目は、
川崎重工業株式会社 神戸工場 システム技術開発センター 生産技術開発部 第三課 課長 瀬渡 賢 氏を講師にお迎えして“Kawasakiのものづくり”というテーマでご講義いただきました。 

(学生レポートより抜粋)
●講義の要旨や概要
 ・自己紹介(グループ紹介、関西中心の会社、売上げの六割が海外、製品群紹介、多種に渡る製品)
 ・「総合重工業」がつくりもの(グローバルな市場競争の中で、何をもって戦うか?環境保全や効率重視の社会へ、低燃費と高効率がキーワード)
 ・生産技術の役割 (生産現場でのコスト、品質改善だけでなく、設計を変えて製品を差別化、鉄道車両の生産と溶接技術の発展、バイク、航空機の生産技術)
・終わりに (機械 Mさん)

●講義内容は、あなたの将来について、どのように役立つかと考えるか?

・他国と対抗するため、差別化するために、様々な改善がなされている。技術者として発展していくためには、他の製品を差別化することが重要だと思うので、Kawasakiのように、重点をするポイントを変えることなど、参考にしたいと思いました。語学力は技術者には必要不可欠だと思うので、TOEICなど、英語をもってしっかり学ばなければならないと感じた。(機械 Yさん)

・設計を変えて製品の差別化のお話しは、今の世の中にあるほぼすべての事業に必要とされていると私は考えています、知識をつけることはもちろんですが、視野を広げて様々なものから、何か新しいアイディアを生む力が大切であると今回のお話しで強く感じました。ですから、大学までで学んだ知識を次はどのように使えば、どのように使えばどのようなことができるのか、どのような可能性があるのかという発想力をつけることが私にとって最も必要な力があると考えています。(電気 Nさん)

●本講義で印象に残ったこと、感じたこと、講師に質問したいことなど

・ものづくり力を高める生産技術の役割は、生産現場でコスト・品質を改善したり、設計を変えて製品を差別化すること、というのを知って、なるほど!と思った。様々な国と技術で戦っていかなければならないエンジニアは、単にものづくりをするだけでなく、現代・環境に合うものづくりをできるよう、工夫をしていかなかればならないことを知れて良かった。(機械 Hさん)

・川崎重工という会社は、モーターバイクや船舶方面に力を入れていると聞いたが、実際は様々な製品を作っておられた。それは私たちが日常生活で利用している物から、日常生活を支える物まで、非常に幅広いものだった。様々な種類の製品を作っているにも関わらず、その製品それぞれで、素晴らしい品質を保っているというのはすごいと思った。(物質 Tさん)

●学生の質問
・アルミ合金、ステンレスの車両、どちらをつくるかを同夜手決めるのか。川重で必要とされる人材の分野(物質Sさん)
・なぜ、大型バイクしか作らないのか?(機械Tさん)
・摩擦攪拌接合は、異なる材質のものを接合できるのか。(機械Kさん)
・何年後のことを考えて事業を展開しているのか?利益率は?(機械Iさん)

第14回目は
株式会社ユメックス 代表取締役 千木 慶隆氏を講師にお迎えして“ユメックスのものづくり”というテーマでご講義いただきました。

(学生レポートより抜粋)
●講義の要旨や概要
・会社理念の指針
・主なスローガン
・会社の存在路QCD
・ユメックスの強み
・製品紹介
・新規装置の開発
・主要取引先について
・企業説明会、新人採用、良い人材の確保などについて (機械 Wさん)
 

●講義内容は、あなたの将来について、どのように役立つかと考えるか? 
・ユメックスンのスローガンの「自分の存在を周囲の人に喜ばれる事」に満足感を感じるや「じゃあどうする?」を追求する、迷った時は敢えて難しい道を選ぶなど技術だけでなく、人間としての成長にも力を入れていることを知り、技術の向上だけが会社の向上になるわけではないんだと学んだ。(機械 Kさん)

・今回の講義では、ものづくりを行う際、まずは利益の前に地球環境に気をくばり、顧客の満足を第一に考えることが大事だと考えた。
そしてその作業の中で個々のレベルアップを行い、様々な事に挑戦することで能力が身につくのだと考えさせられました。また大学生活の中で、どのような人間に成長していくべきかと考えることができ、将来のことを考える上で役に立った。(機械 Tさん)

●本講義で印象に残ったこと、感じたこと、講師に質問したいことなど
・自動化より人基準の生産方式にこだわる理由として、名人・達人にはどのような機械でもかなわないからと言っていたことが、とても印象的で、今この時代になかなかない考え方だと思うし、そう思える千木先生は素晴らしいと感じた。また話の中で、日本人は四季
を感じ、手足を使うことが器用なことから感性がとても鋭く、この国民性はものづくりにおいて、とても重要であるということに、とても共感できた。(機械 Wさん)

・この会社は日本の企業であるなと感じた。日本は集団というのをとても大事にするが、海外では、どちらかというと個人である。これから海外のようなグローバルな考えも取り入れなければ、今の不況も脱出できないのかなとも思った。就職する際に、どのようなタイプの企業を選べばよいか、難しいなと感じた。(機械 Nさん)

●学生の質問
・社員研修に関する質問
 押しつけるのではなく、自分自身に問わさせる理由(機械 Uさん)
・起業するうえで、一番の障害は何だったのか(機械 Tさん)
・起業してから、もっとも嬉しかったことは(機械 Iさん)

第15回目は、
関西電力株式会社 姫路支店 お客さま室長 高市 和明氏を講師にお迎えして“社会インフラを守る −電気事業の現状と将来−”というテーマでご講義いただきました。

(学生レポートより抜粋)
●講義の要旨や概要
・電気事業者の基本的役割を説明
 ・メーターの設置に関する流れの解説
 ・主なメーターの種類と紹介
 ・メーター取替工事の概要
 ・関西電力のスマートメーターシステムの説明
 ・新計量システムの導入目的を説明 (物質 Aさん)

●講義内容は、あなたの将来について、どのように役立つかと考えるか?
・多くの家で使われている家電のもととなる電気を計る電力量計を違う視点からみることができた。こういった電気を扱う機械の取付工事となると大変な作業になるが、メーターを改良し、効率よく工事を行うことができるように工夫されているのを知り、新しいもの、多くの人に使っていただくものを作る場合、その先に起こるであろう事態も考えたほうがいいんだと知った。最後に聞いたものづくりに対して、大事なものを考えながら、授業のことを考えたい。(機械 Iさん)
・私は特に何の目標を持つこともなく、この電子情報工学科を選択した。しかし、東日本大震災の影響によって起こった福島第一原発の事故がメディアなどで取り上げられてる今日、私は電力関係の仕事に就職したいと考えている。できれば原子力発電に変わった自然エネルギー用いた発電をしたい。今回の講義では、実際に電子量計の取替の作業を見せて頂いたり、電子量計のしくみを詳しく教えて頂いたりしたので、将来の夢へのモチベーションがかなり上がり、とても良かった。これから勉強・実験がはかどりそうだ。(電気 Fさん)

●本講義で印象に残ったこと、感じたこと、講師に質問したいことなど
・電力量計を10年1回取り替えるが、電力量計は、各家で設置場所が違う上、取替には熟練した作業がいるので、途方もない作業だと思われた。アーク災害を起こす映像は、かなりショッキングだったため、電力供給をもっと安全にする余地があると思われた。(物質Yさん)
・本講義で特に印象に残ったことは、「技術は、2・3年で、どんどん進化していく」というお言葉だった。いくら素晴らしい発電方法を発明しても、その2・3年後には、さらに進歩した発電が発明されるのだと思うと、技術者はいつまでも上を目指さなかればいけないから、大変だなと改めて感じた。でも、まだ誰も開発していないものを自分が開発すると例えようのない達成感がこみ上げてくるのだろうなとも思うとわくわくした。(電気 Fさん)

●学生の質問
・カバーを外した時に、手でその部分を覆うのはなぜか?(機械 Tさん)