ため池の自然を守る〜カメ類の捕獲調査と外来種の駆除〜

8月29日・30日
 2006年、改修工事のために池干しされた寺田池で、在来種のカメ類の保護と外来ガメの駆除を行いました。2009年、工事が終わり再び水をたたえた寺田池が健全な環境を維持できるよう、地元の水利組合やため池協議会の方々の協力を得ながら、引き続き捕獲調査と外来種の駆除を行っています。
 6月7月の捕獲調査では池北側に罠をかけ、主にクサガメを捕獲しましたが、今回池南側ではミシシッピアカミミガメ20頭、クサガメ4頭を捕獲しました。捕獲したミシシッピアカミミガメはすべてメスで、最近孵化したと思われる子ガメも多く目視観察しました。
 カメ類の多くは卵の時の地温で雌雄が決まりますが、ミシシッピアカミミガメは日がよく当たる場所に産むようなので、メスが生まれやすくなります(今回、水利組合の方がミシシッピアカミミガメの子ガメが這い出していた場所を教えてくださいました)。
 今までの調査では寺田池周辺のクサガメの雌雄の割合はほぼ1:1だったので、メスがこれほど多いミシシッピアカミミガメは加速度的に数を増やして、クサガメを圧迫する可能性があります。そういうことがないよう、今後も地道に活動を続けていくことが必要です。

 次回は9月11日に罠かけ、12日に罠の引き上げを行なう予定です。
 映像は右がクサガメ、左がミシシッピアカミミガメ。ミシシッピアカミミガメはクサガメよりかなり大きくなり、気も荒いため、ペットとして飼われても持て余して捨てられることが多いのです。