どうなるの? 一年後 CS神戸スタッフ研修 副理事長 坂本登

どうなるの? 一年後
 =CS神戸のスタッフ研修=
 副理事長 坂本 登
 秋が近づいてそろそろ枯葉が落ちはじめ来る冬に備えて身を引き締める、そんなロケ風景のようなうら寂しい心象風景とはうらはらに9月6日に行われたスタッフ研修は途中の休憩も取れずに予定を30分もオーバーして5時間も熱論が続いた。なんで? そう、各自が担当するプロジェクトの現状分析と将来計画がスタッフの熱意で微にいり際を穿った発表になったからです。
 この研修はCS神戸の誕生以前からCS神戸の成長にむけて援助を続けているトータルアドバイザーの星野裕志さん(九州大学大学院教授)が進め方について青写真を描いてくれたもので、要約すれば第一段階として各プロジェクト担当スタッフの現状の分析、第二段階として、そのプロジェクトのCS神戸事業全体の中での質的分析と、量的分析、その結果としての存続(スクラップ&ビルド)の位置づけ、第三段階としてその結果を総括する(期待した姿に届いたか)というものです。今回の研修はその第一段階で年始には第二段階、そして一年後に総括し一応完結するということになります。
第一段階の現状の分析では、財務の視点、顧客の視点(受益者の満足度)、業務プロセスの視点(効率化、付加価値)、学習と成長の視点(スタッフの満足度ややりがい)そしてその事業をNPOが行うことの意義を具体的に考察し、一年後には量的な成長、質的な成長でどんな変化が期待できるかを予想し、もし成長が期待出来ないとすればその事業を継続する意義はどこにあるのかを議論するというものです。現在CS神戸が抱えているプロジェクトは委託・補助事業や自主事業を含めて大小19あり、これに講師活動や会計・庶務の総務部門が加わります。これを9人の常勤スタッフ、数名の非常勤スタッフ、30人程度の現場採用スタッフ、それに一部外部発注の総務、それに数多くのボランティアが加わって理事・監事の監督のもと遂行されているのが現状です。今年度から新たに3年予定の「介護サービス情報の公表調査事業」が加わりこの事業には更に時限で40人程度が活動に参加する予定です。
この体制の中での第一段階での研修です。これまで理事会で度々取り上げられてきたのはもっと選択が必要ではないかということでした。それは兼務をしているスタッフの負担の問題やCS神戸の性格がいまひとつ明確でない等の指摘からです。挑戦分野も広げすぎではないかというものです。今回の研修の目的の一つにその答えを探る意図もありました。しかし、今回の研修では一つの事業が他と合体できるとされた以外は各視点に亘る現状分析もその意義の確認も成長予想もプラスでした。更に各プロジェクトスタッフの意欲には自信が見えました。研修の日程表にもあるように総括をするのは一年先ですが、その意欲の現れと今回の客観評価の結果を総合して一年後には「どうなるの?CS神戸」にどんな採点がくだされるのかその成果が楽しみです。