沼島を元気にするために別の島を見に行こう

ふるさと自立計画のモデル地域、沼島です。(%左足%)
兵庫県の淡路島からさらに南東に位置する沼島は、よい漁場に恵まれ古くから漁業が栄え、多くの人が暮らす島でした。ただ、最近ではちょっと元気がなく人口も減少、いまでは600人を切っています。
なんとかせにゃあと島の人も立ち上がろうとしています。
島がこれから何で生きていくか・・・。豊かな自然を生かした観光の話もあります。また、基幹産業の漁業の活性化は切っても切れない話です。
ちょっと元気な(元気に見える)他の島に行って勉強しようじゃないか、と12/5(土)家島、坊勢島の視察に行かれました。(%晴れ%) 私も勉強のために同行させていただきました。(%ニコ男%)

私は神戸から8時に出発。沼島からは6:25発の船で土生、そこからバスで明石海峡大橋を渡ります。
まず最初は、9:30に姫路の妻鹿漁港。ここになんと坊勢漁協のとれとれ直売所があるのですよ。不思議。皆さん熱心に話を聞かれています。自立計画の会合時はちょっとおとなしめの方も、今日は水を得た魚のようです。
おっと、これはでかい。うちのおにいちゃんもこれくらいの釣ってこないかな・・・、いや、仕事仕事・・・。(%エンピツ%)

とれとれ直売所及び周辺施設を見学、話を聞いた後に船で移動です。家島諸島のなかを行ったり来たりするので、船をチャーターしてます。100人ほど乗れる大きな船でした。(%ニコ男%)
実は神戸を出るときは少し雨が降ってたんですよ。(%雨%) 憂鬱な気分で運転してると明石以西は晴れ。妻鹿漁港を出るときは、いい天気になってました。(%ニコ女%)(%ニコ男%)

さて、家島の宮港へ。こちらでは、NPOいえしまさんから活動状況を伺い、意見交換を行います。(%ノート%)
家島も人口減少、地域産業衰退により元気を失いつつある島です。採石業と海運業の衰退、原油高と漁獲量の低迷、とバブルパンチで地域は元気がなくなる一方。住民のまちづくりに対する関心も低い・・・。
で、数名のおばちゃんがたちあがり、NPOいえしまを設立。特産品の開発、販売。高齢者支援(地域イベントやゲートボールにお年寄りを送迎等)。地域新聞の発行(合併により無くなった町報の代わりに)。この3つからスタート。特に、特産品づくりにはこだわりました。“規格外の食材や大漁時に値が下がる魚”を適正な価格で購入→付加価値をつけて販売、っていう流れです。
こう書くと簡単ですわな。ただ、売れないと思いっきり赤字ですよ(%痛い女%)どうするんですか?
付加価値・・・。これを彼女達は、この地域のキャラクターと考えました。国交省主催のアイランダー2007に特産品を出品、同時に人々を紹介しました。翌年は、商品開発。東京の雑誌編集者を呼んで勉強です。味、ネーミング、パッケージ・・・。
結果生まれたのが『手間いらず嫁いらずシリーズ』の焼きあじ・メバルの煮付け・焼きアナゴ(真空パックになってまして1分であったかおいしい魚が味わえるのです)やホネセンベ。また、『ごはん泥棒シリーズ』のワカメの茎ッキー(普通は使わない部分をうまく加工)、のりっ子(のりを作ったときにこれまで商品にならなかったものをうまく活用)等。
うーん、ネーミングもしゃれてますね。一つ目のほうは世の奥様の反感を買わないかと心配しちゃいますが、けっこう受けているそうですよ。(%ニコ男%)(%ニコ女%)この成功に味をしめた彼女たちは、特産品づくりから「観光・まちづくり」へとステップアップしていきます。(%雷%)
「ゲストハウスプロジェクト」と題うち、島の空き家を活用し、外国人観光客を島に呼び込もう!という大胆不敵なプロジェクトです。
兵庫県内には外国人観光客の立ち寄るスポットとして、姫路城、神戸居留地、有馬・・・とありますが、姫路城を見て、その日は京都に泊まっちゃうような人に、「いえしまでもう1泊してもらっちゃえっ」ていうことなんです。とはいっても、なーんも無い島に来てくれるはずがないですよね。
飾らない日本の生活、漁業体験が売りになるのでは? ・・・これが好評。じゃ翌年も拡大してやろう。ん?拡大するには担い手が不足するなあ、人材育成にも力を入れよう!
元気いっぱいです。こんな話を、NPOいえしまの河部理事長さんと、NPOいえしまの活動を支えるstudio-Lの神庭さんからお聞きしました。ありがとうございました。
沼島のお母様方にも刺激になったようです。(%ニコ女%)(%ショック女%)(%ニコ女%)

さて、息つく間もなく坊勢島へ。
こちらでお昼ごはんを食べた後、稚魚中間育成施設へ。水槽の中には、かわいいオニオコゼやカレイが・・・。うーん、こいつ達が放流され、いつかは私たちの食卓に登るのですね。
施設整備にも投資しています。また、年間の維持管理費もかなりかかります。漁師一人一人の負担は結構なものになるのではないでしょうか。
さあ、坊勢漁協事務所でお話を伺いましょう。
おっと、歩いて移動するよりは船で行ったほうが早いです。チャーター船でよかった。
(%ニコ女%)(%ニコ男%)

さてこちらは本所事務所の会議室。
いやー、港も大きいですが事務所もでかい。沼島の人も圧倒されてます。(%ショック男%)(%ショック女%)漁船数でいうと全国2位だそうです。どうりで。
坊勢漁協さんからは、組合長を始め8人もの方に対応していただきました。役員の方に加え、青年部にも来ていただいています。ありがとうございます。
お互いに漁協の規模や現状の情報交換をした後、気になることを聞きました。
なんといっても、若者がどうしてこれだけ島に残って漁業を続けているのか、ですね。
お話を伺っていると、新しい漁業に取り組んできた、組合単位で漁師の生活を守る(価格の維持)、行政の有利な補助事業に取り組む、情報収集・・・これらによって、漁業自体が魅力のあるもの、働くだけの成果(お金)になるものになっているということでしょうか。
沼島と坊勢と地勢も違いますし、規模も違います。坊勢のやり方が沼島にぴったり合うとも思いません。が、この前向きな姿は参考になるはずです。沼島にあった漁業を元気にするやり方を模索していきましょう。

午前中のNPOいえしまの取組もヒントになることがいっぱいあったと思います。これらを活かし、沼島がこのさきずっと元気でいられるふるさと自立計画を作り上げていきましょう。

時間の制約もありましたが十分参考になる視察でした。(%晴れ%)

姫路(妻鹿)までチャーター船で戻り、みなさんはそこからバスで沼島に戻ります。いや、うかうかしていると土生から沼島への最終便に乗り遅れるんですよね。(%痛い男%)(%痛い女%)
無事に帰れましたか?

くろ