みんなの認知症予防ゲームの特性

「リズム感の取り戻し」について 4日連続の出張で

19日(金)から22日(月)まで、珍しいことに4日連続の出張でした。
最初と最後の日が偶然にも、「老人保健施設」からのお招きでした。

初日、広島での午後には、認知症患者さんのデイケアと、認知症病棟での「みんなの認知症予防ゲーム」の体験、休憩を挟んで18時からは職員研修会でした。
認知症専門の職員研修会ですから、1度で体得できるようにと、ゲームの中での意図的予防・引き戻しのコツの解説をさせて頂きました。
広島2日目と3日目は、民間企業主催による養成講座で、珍しいことに受講生さんは全員が福祉現場の職員さんで、認知症レクのプロの方たちへの講座でした。目に見えるような吸収力で、とても効率の良い講座となりました。

4日目の兵庫県の老人保健施設では、作業療法士さんが行っておられる「グーパー体操」にホンの少しでしたが見学参加させて頂きました。緩急を付けておられるのに敬服しました。認知症予防ゲームに必要不可欠な緩急を、作業療法士さんが実行しておられることを知って、奇遇だと思いました。

広島と兵庫県と、2カ所の老健施設という医療機関に於いて、予防ゲームのコツを十二分に体得していただくことが出来て満足し、疲労も過労もなんのその、百倍の元気を頂いてルンルン気分で帰途に付きました。
明日から、両老健施設では、コツを駆使した「みんなの認知症予防ゲーム」が行われるだろうと思うと、自然に顔がほころぶのでした。

考えても考えても、「みんなの認知症予防ゲーム」のコツは、とても効果のある素晴らしいものと思います。老健に通所や入所をしておられる認知症の患者さん達が、僅かな時間のゲームで、リズム感を皆さんが取り戻されたのですから。尤もまたすぐに忘れられても、職員によるゲームの実施で、リズム感は定着していくはずです。

生活改善が目に見えるようです。日本中に「みんなの認知症予防ゲーム」を拡げたい。リーダー養成講座を早くに受講された方たちには、フォローアップ研修を呼びかけて、実力を高めて頂きたいと、思ったことです。

*コツとは 
認知症の方々が失っているリズム感を呼び覚ますために、リズムを伴うゲームのいずれの場合にも、リズムの無い動作から徐々にリズムのある動作に移行していく声かけ…、声かけと言えば語弊があるので文章には書けない独特の、効率の高い、とても楽しくなる方法、“リズムの加え方”をいいます。

最初は左右の区別を分かってもらう事からはじめ、[右〜、左〜」「右、左」と参加者の様子をよく観察しながら全員一様に合わせて序破急を付けていきます。書くのは本当にむつかしいです。新幹線の運転のように、乗客が気づかないようなスタートと滑らかな加速の付け方、というのが一番当たっています。リズムを失った方が一人でも居られる場合、その一人に合わせてゆっくり進めるのではないのです。全員を巻き込んで、全員に楽しみながら、気づかないうちにリズムに乗っている〜、という進め方が効を奏します。なぜなら全員が同時に楽しくなる、その雰囲気が大事だからです。