梅雨明け?(平成21年7月21日)

ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。

朝の天気予報では、曇りの予報なのに、朝から孟子不動
谷はカンカン照りの好天です。
もしかしたら「梅雨明け?」を思わせる天気で明けました。

ホトトギスの声が一気に少なくなりました。
ウグイスの繁殖期が後半にさしかかり、もうやかましく叫
びまわる必要が無くなったのかもしれません。

7時に到着したとんぼ池で、♀のマルタンヤンマが産卵を
開始していました。
昨年度の国土緑化推進機構の助成で、間伐材を使って
池の浚渫を行った「きみひろ池」の、ミゾソバが生えている
地点で産卵を行っていました。

なぜか孟子ではとんぼ池を浚渫すると、まずヤンマから
はいります。
飛翔力の強い彼等が、最初に飛来するのが、普通の現象
のようです。

アブラゼミとヒグラシが羽化を開始しました。

アブラゼミ ヒグラシ
2004年 7月 3日 2004年 6月30日 
2005年 7月17日 2005年 7月17日 
2006年 7月 1日 2006年 7月15日
2007年 7月15日 2007年 7月20日
2008年 7月12日 2008年 7月12日
2009年 7月13日 2009年 7月13日

ヒグラシというと何となく秋のイメージを持たれている方が
多いと思いますが、過去6年の孟子の初見日を並べてみ
ると、ほぼアブラゼミと同時期か時にはそれより早く出て
いることがわかります。

夕立ちが来て、あたりが暗くなり、その大雨に冷まされて
涼しくなった時に鳴くので、「涼しい=秋」というイメージを
持たれているように思います。
しかし実際には、夏のセミの幕開けを飾る種のひとつと
いっても過言ではない種なのです。

炭がまのそばのネムノキが、今日は朝から賑やかです。
サンショウクイの一家がやってきて、ネムノキにつく芋虫
を盛んに食べています。
ヒリリ ヒリリ
くちぐちに呟くように鳴きながら、お父さん、お母さん、そ
してゴマシオ頭のヒナ3羽、合計5羽の家族です。

サンショウクイは孟子ではごく普通に繁殖する夏鳥なの
ですが、樹の上のほうを飛びまわることが多い鳥なので、
今日のように低い地点で対面できるのはそれほど日常的
なこのではありません。

今日はお父さんなどは、500mmレンズの最短距離まで
降りてきてくれて、大サービスしてくれました。

コサメビタキの巣立ち雛も、かなり逞しくなっています。
パチン! パチン!と嘴を鳴らしながら、羽虫を咥えて、
美味しそうに飲みこんでいます。
また、今日は、木道の上に降りて、気持ちよさそうに日光
浴をしていました。

天堤池では、ウチワヤンマとタイワンウチワヤンマがパト
ロール飛行をしています。
お腹の先の付属器の大きなウチワヤンマはちょうどヒヨド
リが飛ぶような、深い波状飛行をしています。
いっぽう付属器も体格も小さなタイワンウチワヤンマは、
素早く直線的に、池の周囲を回っています。

真夏を象徴する大型のサナエトンボ2種の登場で、孟子
のトンボの確認種は39種になりました。

ピックィーッ! ピックィーッ!!
サシバのお父さんが叫びながら営巣谷から飛びだしてき
ました。
風切羽がパサパサに抜けて、貧相な感じになっています。
飛びだした森の中からも幼鳥と思われる声がしています。
昨年はちょうどこの時期に巣立ったので、たぶん幼鳥の
飛翔を見れるのも、もうすぐでしょう。

サシバに替って上空に久々に♂のハチクマが姿を現しま
した。
翼の先をやや上げ気味にして、旋回上昇しています。
サシバよりずっと幅の広いこの飛翔型を見ていると、標準
和名に「クマタカ」を意味する「クマ」が入っているのが、う
なずけます。

今年はオニユリの当たり年のようです。
無農薬そば畑の畦に、たくさんに花をつけた株が3つも
出て、鹿子模様の夏らしい色咲いています。
今年の夏型のアゲハは、ネムノキのあとはこのオニユリで
「食いつなげ」そうです。

半成熟のメスのオニヤンマが高空を舞っています。
久々にコヤマトンボの姿も見えます。
ハネビロエゾトンボも数を増し、ハンノキ林の中をパトロー
ル飛行しています。

ベッコウバチが、イオウイロハシリグモを引っ張っています。

梅雨明けの森は、キノコの季節です。
1本で数人を殺す「白い悪魔」ドクツルタケに、「宇宙人」の
ような幼菌のシロオニタケといったテングタケの仲間。
アカヤマドリ、ヤマドリタケモドキ、アシナガイグチのイグチ
の仲間・・・
大小色とりどりの「小人のおうち」が、そこここに見られます。
雨がそれなりにふり、蒸し暑く、そして強風が樹をゆらしたの
が幸いして、孟子の森も「キノコだらけ」になりました。

台場クヌギの前のベンチで、ひとやすみします。
今日は気が狂うばかりに暑い日です。
強い日差しに辟易します。

ありもとと同じ気持ちなのが、大型のヤンマたちです。
ベンチで休むありもとの目の前を、ヤブヤンマとネアカヨ
シヤンマが入れ替わり立ち替わり、通り過ぎて行きます。

ヤクシマルリシジミを今年初めて見ます。
フジの葉の上にとまり、特徴的な裏翅の模様を見せてく
れます。

メジロの幼鳥の群れが、次々と目の前を過ぎていきます。
リョウブの花に、夏型のクロアゲハが来ています。

そろそろ昼時なので、テラスに戻って昼食をとります。
暑さで食欲はわきませんが、仕方なくコンビニ弁当をお茶
で胃袋に流し込みます。
「真夏の象徴」の美しいヤマトタマムシが飛んでいます。

今日は腰に虫かごを下げています。
クワガタ捕りをするためです。
わんぱく公園に展示しておくと、やってきた子どもたちが
大喜びするので、ちょっと多めに展示するために、雑木林
をめぐります。

午前中楽しませてくれたサンショウクイ一家は、クヌギの
樹間を飛びかっています。
久々に、モズの幼鳥が電線に止まっています。
満開のネムノキの枝で、セグロセキレイの幼鳥が、さえ
ずりの練習をしています。

そんな参道を、クヌギやコナラをゆらしながら歩きます。
樹液の甘酸っぱいニオイのするクヌギをゆらすと、「パサッ」
という懐かしい音をたてて、ミヤマクワガタが落ちてきます。

この「パサッ」という音を聞くと、一気に少年時代のタイムス
リップします。
夏休みになると、宿題などという気の利いたものは放ったら
かしにして、雑木林で日がな一日友人たちとクワガタ捕りを
していたものです。
ありもとはクワガタよりもチョウに興味があったので、網を振
りオオムラサキと「格闘」している時間も長かったものです。

ありもとの少年時代、自転車を転がしていける距離に、いく
らでも雑木林があり、カブトムシやクワガタは、いくらでも捕
れました。
今は国蝶として「貴重品」扱いされるオオムラサキも、クヌギ
の樹液に、何頭も群がっていたものです。

しかし今は、子どもたちは、両親に車で連れて行ってもらわ
ないと、カブトムシやクワガタに、出会えません。

わんぱく公園に自転車で来て、大きなヒラタクワガタを2頭
捕まえて笑顔で戻っていく子もいますが、そんな子は今、希
少価値になりつつあります。

クヌギの幹を蹴飛ばす。
飛び去るカナブンやシロテンハナムグリの羽音の混じって
クワガタの落下する「パサッ」という音がする・・・・・
この楽しみは、子どもたちだけで味わう「秘密の楽しみ」で
あるべきです。

カブトムシもクワガタも、それを飼育することでなく、自力で
雑木林に行き、自力で捕えることにこそ本当の「楽しみ」が
ありました。

クワガタは自力で捕るもので、他人から与えられてもちっと
も嬉しくなかった自分の少年時代を思うと、ありもとが捕えて
持って行ったクワガタに歓声を上げるわんぱく公園の子ども
たちが、どうしてもどことなく「ひ弱」に感じてしまいます。

そんなことを思いながら、ミヤマクワガタ7頭、コクワガタ1頭
が、腰にくくったカゴに溜まっていきました。
それでも少年時代訪れた孟子と比較すると、捕えた頭数が
1ケタ少ないのに、少々「寂しさ」がよぎるのでした。

いよいよ子どもたちの夏休みまで、あと1週間になりました。

来週には孟子にも日焼けした子どもたちの歓声が響くこと
でしょう。

ピィーヨォー ピィーヨォー!!
16時
鳴きながら輪をえがく♀のハチクマに見送られながら、真夏
の陽気の孟子不動谷を後にしました。
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<鳥類>
カイツブリ、ハチクマ、サシバ、コジュケイ、キジバト、ホトトギ
ス、カワセミ、コゲラ、アオゲラ、ツバメ、キセキレイ、セグロ
セキレイ、サンショウクイ、ヒヨドリ、モズ、コサメビタキ
キビタキ、サンコウチョウ、ウグイス、センダイムシクイ
エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒ
ワ、スズメ、ハシボソガラス、ハシブトガラ
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<両生爬虫類>
ニホンアマガエル、ニホンアカガエル、トノサマガエル
ツチガエル、ヌマガエル、ウシガエル、ニホントカゲ
ニホンカナヘビ、ヤマカガシ
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<昆虫類>
キイトトンボ、ベニイトトンボ、クロイトトンボ、モノサシトンボ
ハグロトンボ、ヤマサナエ、ウチワヤンマ、タイワンウチワヤ
ンマ、オニヤンマ、ネアカヨシヤンマ、ヤブヤンマ、マルタン
ヤンマ、ギンヤンマ、ハネビロエゾトンボ、コヤマトンボ、オオ
ヤマトンボ、ハラビロトンボ、シオカラトンボ、オオシオカラト
ンボ、ショウジョウトンボ、コシアキトンボ、ウスバキトンボ
チョウトンボ
オオカマキリ幼、ヤブキリ、ヒメギス、ササキリ幼、エンマコオ
ロギ幼、ナツノツヅレサセ、マダラスズ、オンブバッタ幼、トゲ
ヒシバッタ、ヒシバッタ、フキバッタの一種幼、ツマグロイナゴ
モドキ、ショウリョウバッタ幼、ケラ
モリチャバネゴキブリ
ノコギリカメムシ、ホソヘリカメムシ、ヒメクモヘリカメムシ、オ
オモンシロナガカメムシ、マツモムシ、アメンボ、オオアメンボ
ヒメアメンボ、ヤスマツアメンボ、アブラゼミ、ニイニイゼミ、ヒ
グラシ
ムネアカオオアリ、トビイロケアリ、クロヤマアリ、クマバチ、
セイヨウミツバチ、ヒメスズメバチ、オオスズメバチ、ホソアシ
ナガバチの一種、セグロアシナガバチ、キアシナガバチ、オ
オハキリバチ、キボシトックリバチ、スズバチ、キオビベッコウ
ベッコウバチ、ジガバチ、ルリジガバチ
アカウシアブ、ヤマトアブ、ホソヒラタアブ、ホシアシナガヤセ
バエ、ミカドガガンボ、アメリカミズアブ、ヒロバカゲロウの一

モンシロチョウ、スジグロシロチョウ、キチョウ、アオスジアゲ
ハ、アゲハチョウ、モンキアゲハ、クロアゲハ、キアゲハ、ウ
ラギンシジミ、ヤマトシジミ、ルリシジミ、ヤクシマルリシジミ
ツバメシジミ、ベニシジミ、キマダラセセリ、イチモンジセセリ
コチャバネセセリ、ゴマダラチョウ、コミスジ、アカタテハ、ヒ
メアカタテハ、ヒメウラナミジャノメ、コジャノメ、ヒカゲチョウ
クロヒカゲ、クロコノマチョウ、オオトモエ、キマダラツバメエダ
シャク、マイマイガ、キンモンガ
ナナホシテントウ、ウリハムシ、ヒメクロオトシブミ、キマワリ
コクワガタ、ミヤマクワガタ、カブトムシ、シロテンハナムグリ
カナブン、アオカナブン、マメコガネ、コハンミョウ、ミズスマシ
ヤマトタマムシ
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<花>
エノコログサ、キシュウスズメノヒエ、ツユクサ、コナギ、オニ
ユリ、ジャノヒゲ、ヤブカンゾウ、ヒメヤブラン、ウバユリ蕾
ヒメヒオウギスイセン、ドクダミ、ハンゲショウ、ヤブマオ
キツネノボタン、イヌガラシ、アジサイ、コマツナギ、ネムノキ
シロツメグサ、カタバミ、ムラサキカタバミ、セリ、リョウブ
ネズミモチ、イヌホオズキ、トウバナ、アキノタムラソウ、アゼ
ナ、アメリカアゼナ、トキワハゼ、カワラマツバ、ノアザミ
ヒメジョオン、ムラサキニガナ
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