キャリア教育って?

若者の失業と雇用の問題は、日本のみならず先進国の共通する課題になってきました。そこで、注目を集め始めた「キャリア教育」ということばですが、「仕事」や「就労」に限られたところでの議論に終始しているように思えてなりません。

文部科学省の「新キャリア教育プラン推進事業」では、小学校段階から児童生徒の発達段階に応じたキャリア教育の推進が必要と、謳っています。
http://benesse.jp/berd/center/open/chu/view21/2004/04/c05monk_01.html

つまり、キャリア教育によって就業を支援するということが目標になっている
わけですが、働いて税金をちゃんと払えるおとなになることが必要ですよ。
そのために学校は進学指導ではなく、進路指導ができるように努力しなさい。
ということがいいたいのでしょう。

しかし、なんかヘンだ。と、思うのは私だけでしょうか?
お金を儲けるための「仕事」や「就労」が前面にくると、希望とか夢とかが
ものすごく空々しいもののように思えます。
「仕事」って、本当は自己実現や自分の生き方を模索するために必要な
プロセスであっていいはず。教育の現場でなされる「キャリア教育」は、
まず、それぞれの生き方が尊重される過程を丁寧に学ぶものであって
欲しいと思います。