ぶらり、歩き遍路旅へ 二日目

6月6日(月)朝7時半、

鴨島駅前のセントラルホテルで、朝食をとった後、

11番・藤井寺に向けて平らな道3キロを歩き、

いよいよ、徳島イチ難関の12番・焼山寺に向けて

ひたすら山道を登りました。

今から5年前・はじめてお遍路した時も、

藤井寺から焼山寺は歩いて登ったのですが、

その時は、最後の長い下りで足を痛めてしまったので、

今回は、慎重に慎重を重ねて登っていきました(%ニコ女%)(%音符1%)

やっぱり、標高ほぼゼロから600メートル以上

登るのは、普段歩かない人間としては

強烈にしんどい・・・(%ショック女%)(%涙%)

だけど、これも修行。

一切を受け入れ、休み休み歩いていると

だんだん中間地点である、休憩所に着いてきます。

にしても、ほんと、ここでは人には会わず、

散歩がてら登っているおっちゃんに最初会っただけで、

この遍路道(この道は、空海が生きていた時代の

遍路道がそのまま残っているんだそうです)を

独り占めしている感じで、めっちゃいい感じです(%笑う女%)(%ハート%)

が、コグマに遭遇した時は、

背筋が凍る想いがしましたが・・・(%ショック女%)(%ショック女%)(%ショック女%)(%ショック女%)(%ショック女%)

山の中を一人、6時間半かけて歩いてますと・・・

「このまま、谷に落ちたり、クマに襲われたり、

はたまた食料不足で飢えて死んだら、どないなるねんやろ・・・」

って考えます。

手作りの丸太ベンチにねそべって、

森の綺麗な木漏れ日を眺めながら考えてますと、

蚊とかハエが集まってきました。

「このまま死ねば、この蚊とかハエがもっと群がって

土に返っていくねんな・・・」

「・・・・・。(思わず白骨化した自分をリアルに想像)」

「アカン☆こんなとこで土に返る訳にイカン(%ショック女%)(%ニヤ女%)(%笑う女%)(%星%)

私はよりよく生きるために、この遍路で修行してんねんからっ!

死に場所を探すために、きてるんとちゃうで〜(%ニヤ女%)(%ニヤ女%)(%ニヤ女%)」って

更に歩く意気込みを奮起するのでした☆

おなかがすいても、持って来た食料を

一気に食べず(ねむくなるので)、二回に分けて食べ、

だけど水分はマメにしっかり摂るようにしました。

こんな時、やぱり美味しいのが、『コンブ』。

塩分にミネラル満載☆

コンビニとかでまたごっそり購入したいと思います(%笑う女%)

はじめてお遍路した29歳の時は、

藤井寺から焼山寺まで5時間50分で登り、

今回は6時間半かかったのですが、

前回は、足を痛め、その後ヒッチハイクして

目的地まで行ったのですが、今回は足が

そんなに痛くありませんでした。

20代の頃は、若さや健康が「アタリマエ」やと思い、

自身の「カラダ」をいたわる気がさらさらなかったです。

だから、一分でも早く目的地に着きたいと

焦って自分の器以上に頑張ってしまうのです。

その反省と前回の経験を活かし、

今回は、「カラダ」をいたわりながら登らせていただきました。

やはり「カラダ」も物も、そして人様も、

「いたわり」というものを持って接しますと、

ちゃんとやさしく応えてくれるもんだと思いました。

焼山を参拝後、重い荷物を建物の外のベンチに置いて、

納経所に行きました。

すると、40代前半の、頭がピカーとまぶしいお坊さんが

一気に怪訝な顔をされ、一言。

「お一人で回っておられるにも関わらず、

納経帳がどうして3冊あるのでしょうか?」

私は、八尾の知り合いのおばさまに「代わりにお参りしてきてね」と

託されて来たと、さらって言いますと・・・

「困りました」

とお坊さんは一言。

お坊さん曰く、納経というものは、

本来、お参りに来た人だけが

「お参りしました」という印として、書いて渡すものでありますと

説明されました。

私は、一番さんからずっと回ってきましたが、

納経を渋られたのがこれが初めてで、

めちゃくちゃ狼狽状態。。。(%ショック女%)(%涙%)

「ここはお寺です。もしも商売で納経しているのであれば、

すぐに納経させて頂き、3冊900円頂いて終わりです。

しかしながら、2冊の方はお参りされていません。

困りました・・・。私、困っています。」

更に、そのお坊さんが言うには、

最近、納経というもの、お遍路というもの自体が

昔と比べて(本来の定義)よりもずれて、

軽く見られているんやそうです。

本筋を外れたお遍路や、納経が増えていて、

困っているようでした。

以前、高知県のあるお寺で、

自動車に乗ったおじさんが、納経帳を10冊くらい

キタナイ紙袋に入れて、お寺に入ったと思いきや、

イキナリ納経所に行き、納経してもらい、

そさくさと去ったのを見てしまいました。

きっとそんな人は、ネットオークションで納経帳を売る・・・

つまりビジネスでされてはるんでしょう。

きっと、そんな、とんでもない人まで現れたので、

そのお坊さんはめちゃくちゃ憂えていて、

それで私にも、いろいろ教えてくださっているんだと感じました。

そのお坊さん、私が上記のビジネス目的の人か、

ホンマに止む終えない事情で頼まれ、

納経しに来たのか見極めるべく、やたらじーっと

私の目をみつめるんです。

私は、ここで引く訳にはいかないので

(間違っている・本筋から外れているかも知れませんが

私には私の『正義』がありますので・・・やっぱり、

事情があって回れないけど、お大師さんにあやかりたいという、

強い気持ちがある訳なんですよね)

じーっと見つめ返してみました。

ここで負けたら終わりです(笑)。

「お参りしないにも関わらず、納経するのは

勉強もしない、試験も受けてないのに

卒業証書を渡すようなものです。

もしくは、その人のために回りたければ、自分の分の納経は

すべきではないのです。それだけ昔の人は、

願をかけて、必死で回っておられました。」

というお坊さんの分りやすい事例に、妙に納得したのですが、

そこでまた一瞬思ったのですが、

お金を払うにも関わらず、どうしても納経を拒否したかったら、

はじめからそのように明記して欲しいのです。

納経時間:朝7時〜夕方5時。

これは、全ての88箇所のお寺に貼られている紙です。

そんな感じで、納経時間の横に、

「納経は一人一冊」と書いておけばいいんです。

ホームページやチラシ、パンフレットにも

きちっと明記すべきなのです。

12番だけ×で、他は○というのも、おかしな話です。

しかも、私以外にも、誰かに頼まれて納経帳を自分の分以外を

持ってお参りしている人を少数ですが見たことがあります。

ですので、88ヵ所のお寺で、全会一致で

「納経は一人一冊」と決議して、それを一切の例外・妥協なく、

徹底的に行うべきです。

そのお坊さんと私が、押し問答(?)をしている途中で

団体さんが入ってきて、5分くらい休戦モードになったので、

その間、そんなことを考えていました。

そこから私の反撃(???)がはじまった訳です。

私は、そのお坊さんに、

88ヵ所のお寺で共通して取り決めをしてください云々は

一切申さず、

「おっしゃることはごもっともです。」と全て受容した後、

「そうですが、こちらにもこちらなりの事情(正義)がありますので、

今回はよろしくお願いします」とお願いし、更に

「次からは、このようなことはしないでください」と約束をして、

やっと書いてくださりました(笑)。

最後に、そのお坊さん・・・

「おたく、 『メジカラ』 ありますね」

そのお言葉には、意表を疲れ、ビックリ仰天☆

どうやら、私のメジカラで、そのお坊さんの説得を押し切ったようです(笑)。

生前、私の祖母(バスでお遍路さん2周されました)が、

88ヵ所でこの焼山寺が一番好きやと言っていました。

きっと、こんな今となっては奇特で、

本来のお坊さん(お寺)の本筋をきっちり守っておられる方が

おられるから、そのお坊さんの気持ちが波動となって

この焼山寺を守り抜いておられるんでしょうね。

四国88ヵ所のお寺でも、地元のお寺でも

ほんと、「なんやこのお坊さん!(お寺)」と

あきれ返ることがあります。

それはあえて口外しませんが、

どこの世界にも、美しいもの、キタナイものが存在するねんなーって

改めて分った、出来事でした。

ちなみにあとで気づいたことですが、

私のこと、車遍路だとカンチガイしていたようです

(最後に、お車なので駐車場代金300円くださいって

何故か言われたので・笑)。だから余計、怪しい人間だと

思われたんやと思います。

弘法の筆にも誤りアリデスネ〜(笑)。

最後に、そのお坊さんに言われた最も印象に残った言葉は・・・

「あなたが人様にとって、よかれと思ってしたことでも、

その人の為にならないこともあるのですよ。」

想定外の、お坊さんとのやりとり(25分くらい)で

チョット時間を取られたのですが、

焼山寺から、下りの道・一時間、午後4時55分に無事

6日夜のお宿「なべいわ荘」に着きました(%笑う女%)(%王冠%)

<つづく>