お遍路さんの次は・・・四国鈍行列車の旅 1

4月19日、朝7時半。

泊まっていた鴨島駅前のホテルのレストランで

テラスを眺めながら朝食を。

前面ガラス張りの向うには、殆ど花びらが散った

ソメイヨシノの木が数本。

朝から四国は強風で、どんどん花びらが散っています。

これぞ、わびさびの世界。

なんだかさみしい・・・人生演劇の最後の花吹雪の舞台に立っている感じ。

だけど、朝日の光はいつのまにか、

どことなしに「初夏」のような光の眩しさになっていました。

花のまわりには、新緑の綺麗な葉っぱが。

花びらは散ってしまうけど、綺麗な葉っぱが元気に伸びて、

夏になれば、セミなどの生き物達が元気に活躍できる舞台を

用意してくれています。

秋になれば、その葉っぱが散り、

冬が訪れ、じーっと耐えて待っていて、

そして春になればまた花が咲きます。

さくらの花って、一年のうち、たった数週間しか

咲いていないから、いいものなんだと思います。

24時間365日コンビニのように咲いていては

だれも「はかない」とも「うつくしい」とも思わないでしょう。

きっと、人間の人生も、いつか必ず終るから

(いつ終るかは分からないようになっていますが)

「はかない」んでしょうね。

生きるのであれば、やっぱりさくらのように

みなさまにニコニコして頂ける人生を、

そして散り際(死に際)には、花びらが散るがごとく

美しい死に方をしたいと思います。

なんだか、こんな時期だからこそ、

死ぬこと、生きること・・・だれでも必ず一回は辿る道について

ふっと考えてしますね。

野田さんなどのお勧めで、徳島駅経由で

特急で、次の目的地の愛媛県・新居浜駅まで行くのではなくって、

めっちゃマイナー(乗客の少ない田舎経由)鴨島駅から

四国のど真ん中である、徳島県三好市経由で

鈍行列車で行くことにいたしました。

吉野川をどんどん上流に向かって汽車

(四国では電車ではなく、汽車といいます)

は進んでいきました。

阿波池田駅に着きました。

高校野球で有名な池田高校がある、

徳島県三好市は、私の母方の育ての祖父の出身の街。

産みの祖父は、戦争の時(母親が生まれた直後)、

中国の軍需工場で働いていてそこで結核で亡くなってしまいました。

ですので、私の母方の祖父は2人いるんです。

三好市は、昔から四国の交通の要所として栄え、

江戸時代から、タバコの葉っぱ&製品の製造販売で財をなした

家が多かったそうですが、大正時代に私営でタバコを販売するのが禁止されて

それで一気に町が衰退したようです。

母親の情報によると、祖父は「仕事がない」と

大阪に出てこられたそうで、祖父の弟も岡山に出たそうです。

ほんま、人生、いろいろありますね。。。

そんな中、祖母と出会い、私の母や叔父叔母を

育ててくれたんだそうです。

その祖父は、私が産まれて3ヶ月くらいで亡くなったそうで、

私が産まれた時、八尾に来てくれたそうです。

当然のことながら、私には祖父の記憶はありませんが、

その祖父のおかげで今の母がある、つまり

今の私が存在できているということですので、

感謝してもしきれない感じです。。。

ほんと、偶然通った町でしたが、

乗り換えで1時間時間があって

たった1時間だけでもおれて、本当によかったです。

きっと天国のおじいちゃんも喜んでくれているでしょうね(%ニコ女%)

阿波池田駅の横に喫茶店があり、

「すだちスカッシュ」を注文☆

阿波の国では、「レモンスカッシュ」ではなく、

「すだち」なんですねぇ〜(驚)!

祖父出身の町だけあり、

ささやかな恩返しとして、この町でお土産を

どっさり買いました。

で、香川方面に向かって、電車はどんどん山を登っていきました。

<つづく>