歩きお遍路、はじめました。3

18日朝7時。安楽寺を出て、8番・熊谷寺へ。

ここでは、地図を見間違えたのではなくって

道路に大きく書かれていた、車遍路向けの道路に入ってしまい、

なだらかな上り坂が続く、大回りの幹線道路を歩いてしまいました(涙)。

歩き遍路にとっては、上り坂と数百メートルの大回りは

心身ともにつらいです・・・が、

なにをかくそう、自分がわるいんです。

その道を行こうと判断したのは、自分なのですから。。。

人生もきっと、一見、だれか(親とか上司とか旦那とか)が決めて

決断を押し付けられたりするものですが、

最終的に、だれかの決断を受け入れたのは自分なのですから、

嘆いたり、憤ったり、責任転換せずに、

腹くくって、その道を歩まないといけませんよね。

その大回りする前は、

順調に旧街道沿いを歩いていました。

ちょうど、小学生たちの通学の時間で、

だんだんとその街道に、小学生が増えていきました。

年長の子(男の子が多い)が先頭で、

ランドセルに黄色いカバーをつけた小学1年生が真ん中、

年長の次に年長の子が一番後ろを歩き、

みんな一列で右側通行で歩いていました。

当たり前なのですが小学生は歩くのが遅く

私が抜かす時、先頭にいた男の子が私に向かって

ちょっとはずかしそうに、小さな声で、だけどちょっと笑顔で

「おはようございます」と言ってくれました。

私はこれには、大いに感動いたしました(%笑う女%)(%ハート%)

見知らぬ人=悪人と警戒・無視する風潮にありますが、

都会と違って田舎の方は、ちゃんと挨拶してくれるねんやーって思いました。

ここで不思議な傾向に気付きました。

先頭の男の子が私に「おはようございます」と言いますと、

後ろに並んで歩いてた子たちも

「おはようございます」って言うんです。

また更に、別の班を抜かす時は、

同伴していた保護者のおばさんが私にまず

「おはようございます」と言われましたら、

それに続いて、その班の子どもたちも「おはようございます」と言うんです。

これは、他の班も全く同じでした。

小学校を通過し、

今度は、小学生の班とすれ違うようになりました。

ある班の先頭のリーダーが私を無視すると

私が「おはようございます」と言っても、全員無視です。

私は「ああ、やっぱりな」と思いました。

つまり、自分より年上の人の真似を、年下の人間はするんです。

特に子どもたちは、何色にも染まる、真っ白な心を持っています。

身近な目上の見本の人の、そのままんまの言動をします。

この情景を見まして、

改めて、大人(親・保護者・学校の先生)の言動を

ちゃんとせな、子どもたちはおかしくなってしまうなーって思いました。

私も、子どもたちのいいお手本になるような大人にならなければいけません。

9番・法輪寺さん→10番・切幡寺に行く時も

やっぱり道を間違えましたが

(だんだん意識が朦朧と・・・)

この時は、自転車に乗ったおばさまが

わざわざ「まちがっているのんとちがう?」って

教えに来てくださりました。

快適且つスムーズに歩いている時は、

お声をかけて頂かないのですが、

こうやって、困っている・間違っているお遍路さんを

見かけたら、さりげなくサポートしてくださるのが

四国の方々のようです。

ほんと、日頃の日常の場所でも、

こうやって、困ったときに助けてくださる方、

私のためにあえて厳しいことを言ってくださる方を

大切にしなければならないと、改めて感じました。

10番さんから、今回のお遍路の最終目的地である

鴨島駅前のホテルまで、10キロくらいありました。

吉野川沿いの土手を歩くのがかなり疲れ(同じ風景やし)、

そして出てきた大きな橋は、900メートルが

9キロに感じました。

「ああ、しんどい・・・。歩きたくない。だけど

代わりに誰も歩いてくれない。」そう思って、

ちょっとずつ歩きはじめました。

どれくらい経ったんでしょう。

ふっと後ろを見ると、

自分が渡る前に見た風景がありました。

「歩こうと決断して、コツコツゆっくりでも歩いていたら

いつか必ず、歩き切れるんやな・・・」

そう感じて、橋を渡り終えたら、めちゃくちゃ嬉しくなりました。

車では、こんな気付き・感動は手に入れられません。

人の人生は、こんな感じで、一歩一歩しか歩けません。

誰かに代わって歩いてもらったり、車でびゅーとか行かないのです。

一度決めたことを続けるにはどうすればいいのか?

①自分で決めて、腹をくくる。

②コツコツやる。

③ありとあらゆるものに、感謝する。

この3点かと・・・。

そんな気付きを得て、今回の歩きお遍路は終わりです。

2年くらいかけて歩き切りたいです。

お世話になったみなさま、ありがとうございました(%笑う女%)(%ハート%)