〜少しずつ、少しずつ〜
夏の蒸し暑い空気の中に
秋の涼しい風が吹く近所の公園で
つくづくぼうしとすずむしが
競うように鳴いていた
どちらがいいってわけでもなく
どちらも心地いい
つまり、どちらもすばらしい
一つの季節が終わろうとしていて
もう一つの季節がはじまろうとしている
「今」という時
きっと人の心も突然変わるものではなく
この季節のように
少しずつ少しずつ
変わっていくものかもしれない
青空が少しずつ少しずつ
夕焼けに染まっていくように
小さな子どもが少しずつ少しずつ
大きな大人になっていくように
変わっていくものかもしれない
仕事のこと愛する人たちのこと
将来のこと・・・
これからもきっと
少しずつ少しずつ変わっていって
そして何かが見えてくるのかもしれない