郷里の高知県土佐清水に帰る途中、高知インターで降りて牧野富太郎記念館を見学した。五台山という小高い山にひっそりと美しい表情で佇んでいる。竣工して約10年になるそうだが建物は周辺の環境に溶け込み、樹木の中で目立たず、主役はあくまでも山であり、木や植物である・・という設計者の内藤廣さんのメッセージが伝わってくる。
自然の地形を出来るだけ壊さず、建物を地形に合わせている。言葉で表現するのは簡単だが、これは実に難しい技を必要とする。周辺の樹木よりも建物は低く、海が近いことから、毎年来る台風や潮風に耐えるための細かい工夫がされていた。