存在感の薄れない作家

日 時 2019年5月9日(木)10時〜11時30分
 阪神間ゆかりの作家から、今回は「放浪記」や「浮雲」等で
鮮やかな足跡を残した林芙美子が取り上げられました。
 彼女は1903年に福岡県門司市(現北九州市)に生まれ
1922年に女学校を卒業してすぐに上京いたしました。
 作家活動といたしましては、1928年から「放浪記」の連載
をスタートし、1948年には「晩菊」で女流文学賞を受賞して
います。
 しかし1951年の6月に47才という若さで急死(心臓発作)しました。

彼女の代表作は何と言っても森光子主演の舞台で人気を博した
「放浪記」で、実に2000回以上も上演されたそうです。
 またこの芝居の最初に流れるナレーションがあの有名な「花の
命は短くて、苦しきことのみ多かりき」です。
 彼女は貧しい行商の家庭に生まれ、上京してからもさまざまな
職を転々とし、その間失恋もする等放浪生活をしていました。
 その時に書き始めたのが「歌日記」で、これが「放浪記」のもと
になったと言われています。