行動経済学と老前整理 ①

昨日は久々に猛暑日ではありませんでした。
このまま少しずつでも涼しくなればよいのですが。

今日は、まじめに仕事の話をしたいと思います。

まず整理や片付けと行動経済学は連想しにくいと思います。
ところがこれが、ぴったりなのです。

ましてタイトルの行動経済学と老前整理というと、???だと思います。
行動経済学は、従来の伝統的経済学では例外とされてきた
現象を心理学の研究から説明するべく理論化したものです。
1979年にダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーにより
提唱された「プロスペクト理論」からです。

この理論は、不確実な状況下での人間の行動を解明するためのものです。
人間は合理的であると同時に不合理な存在である。
つまり経済と心理学が融合したものです。

3年余り前にこの理論を知り、「これだ!」と思いました。
コロンブスの卵のごとく、つながれば多くの人が納得できるでしょうが、この理論にたどり着くのに試行錯誤を繰り返しました。
専門書を読み、理解し老前整理に向けて咀しゃくするのに時間がかかりました。

なぜこれだ!かというと、私はずっと、「なぜ不要なものが捨てられないのか」
を考えあぐね、その答えが行動経済学にあったからです。

この事を4月から3ヶ月担当したNHKラジオ第2「こころをよむ」全12回の
3、4、5回の3回にわたってお話しました。
また事前に講演会で調査もしました。
どのように行動経済学と出会ったかという経緯も書いています。
興味をお持ちの方はラジオ講座のテキスト『老前整理の極意』
(NHK出版)をご覧いただければと思います。

付け加えると、2002年にダニエル・カーネマン、2017年にリチャード・セイラーがノーベル経済学賞を受賞しています。

今日は老前整理と行動経済学の話、第1回です。

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