期 日 ;2018年5月19日(土)
参加者:西川、川本、山本、岡澤、森川(久)、西村、豊買、東田、安藤、三科、伊藤(格)、湯浅、伊藤(千)、小宮
 福井先生
 宝塚自然保護協会から村上さん、近藤さん
 社会教育課から千原係長

 昨日との温度差に身震いしながらバスを降りて湿原にたどりつくと、思いがけないハッチョウトンボの出迎えを受けた。湿原内を舞う姿に魅せられてとりあえず数を数えたところ、109匹が確認できた。数はともかくとして今年も元気な姿を見せてくれたハッチョウトンボとの出会いに皆気をよくして今日の活動が始まった。

まず、先月疑問が出た「ショウジョウバカマとノギランの違い」や「オオミズゴケとそれ以外のコケの違い」について、現物を見ながら福井先生に教えていただいた。花が咲いていると明らかに違いがわかるショウジョウバカマとノギランだが、今の時期はどちらも花がなく、よく似たロゼット状の葉だけで区別するのは難しい。そこでこの時期の識別方法として、花が咲き終わったショウジョウバカマとこれから咲くノギランの花芽に注目したのは分かりやすかった。
植物を観察するときには、花だけに注目しがちだが、時期によってさまざまな姿をみせる植物の観察方法を学んだ。

今日の植生調査は、ヤチカワズスゲ、オタルスゲ、オニスゲ、マメスゲ、ゴウソ、モウセンゴケ、ヒメコヌカグサで、モウセンゴケとヒメコヌカグサ以外は広範囲に生息するカヤツリグサ科の植物たちが主流となった。調査個所を地図上に記す際は、花か株かを明記するようにとの担当者からの指示で調査を開始した。
担当したオタルスゲは去年よりも生息範囲が広がっている。これはよくない現象で、背が高くなるオタルスゲは他の植物の日当たりを遮ることになるとの福井先生の指示に従って、午後からは刈り取り作業を実施した。

マメスゲの花穂は余りにも小さくて判別しづらかったが、オタルスゲの花穂の縮小版としてみれば分かりやすかった。
自然保護協会の虫博士Mさんからは、カスミサンショウウオの幼体やきれいなホタルガの幼虫、コモリグモの親子等を顕微鏡で見せてもらって感激した。

昼食時に「2017年度植生調査報告書」の打合せを行った。
今日もさまざまな植物、生き物、人に出会えた生物多様性の一日でした。
参加した皆さま、お疲れ様でした。(記;小宮)