今月のレポート 「インド旅行記」

「インド旅行記」 Y.A

 8月15日、インドのIGI空港から出てまもなく私たちはいかにもインドらしいと言える状況に出くわした。市内までバスで行ったのだが、大雨の影響で道のいたるところに大きな水たまりができていた。バスの運転手はスピードを緩めることなくそこに突っ込んでいった。案の定、車内まで浸水し、降車したあとも泥水の匂いが鼻についていたのを今でも覚えている。
 市内に到着するとまずは宿探しから始めた。ニューデリー駅周辺には外国人バックパッカーも多く、飲食店や雑貨屋などが軒を連ねるメインバザールは一日中騒がしかった。

 今回インドに来た理由の一つはAll Net理事である山口さんに紹介していただいたSantulanという組織が行っている活動を見学することであった。Santulanは石割カーストの人たちの保護、地位向上を目的に活動している組織で、今回私はいくつかの採石場とSantulanが設立した学校を見学した。学校といっても椅子、机はなく、子どもたちはコンクリートの上に座布団のようなものを敷いて授業を受けていて、また電気が通っていないので昼間なのに教室内はとても薄暗かった。ある学校のすぐ裏手には大きな採石場があり、そこには、石を掘り出している人以外にも底に溜まった水で洗濯している人たちや、水遊びをしている子供たちもいた。2月にチェンマイのクンチャンキエン村にある小学校に行ったがそれと比べても劣悪な環境であることは確かだった。

 この一カ月の旅行の中で私は様々な体験をし、日本とはかけ離れている現実も見てきた。しかし、私はただ「体験した」や「見てきた」では終わらせたくない。この経験が今後の私にどう生きるかが重要だと思っている。
 最後に、山口さんを始めこの旅行でお世話になった全ての人たちに感謝を申し上げたい。

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