レウルーラ姫路二階町&ソーシャル・デザインを10年前から掲げる経験から,
地勢学的に,すべての公共交通(JR快速以上,私鉄,バス,高速バス,新幹線,※空港アクセス,自転車など)の起点から徒歩10分圏内は,
地方の政策的に撤退戦となったとき,まあ,そのエリアしか守れない.

なので,このエリアを沈没させる合理性がない.

撤退戦,つまり郊外の住・商・工・農林漁を維持できる水準を経済力が下回った局面で,沈没・荒廃したエリアにしか逃げられない,というのは長期戦略が破たんしている.

江戸時代から続く中心地というのは,全ての都市機能が集約されていて,郊外をそのレベルに上げる経済力は,日本の地方都市にはない.
一時的な開発はできたとしても,維持できない.

レビューにある「商店街がないと新しく商売をはじめたい人の場所がない」というのは,確かにあるとおもう.

ただ地方都市のソーシャル・デザインとは次元が違う.

上記ソーシャル・デザインからは,都市のサバイバル戦略が前提になるけど,商売を始める場所というのは,純粋にビジネスの採算性・勝算が優先される.
それゆえ,商店街とか駅前商店街というだけでは不十分.

・商店街の”格”:伝統や老舗の数,店舗構成ほか
・商圏が重なる地域内で,他より数段上の”なにか”:事業機会
・都市戦略上の資金調達機会
少なくともこの3つは揃っていないと,そこでビジネスを始める合理性がない.

この3つが揃わないなら,機能的なコワーキングスペースの方が合理的になる.
ただ,商売の範囲は限られてしまうが.

以上の2つの合理性が重なる商店街というのが,実際,生き残る(=住空間を買う,商売の本店を置くなどがOK).

じゃあ,例えば関西圏でいくつあるのか?
という書き物をしていて,そこから転載(^_^;)

電子書籍で1000円くらいで売る準備中なのです(^^)

他にも生き残る地域の条件というのがあって,それらすべてを満たす地域・都市は,関西圏ではゼロです.

相対性の世界なので,よりランキング上位の地域に住み,商売するというのが合理的.
日本の政令指定都市がもっと自治権をもてる前提で,某市が政令指定都市をとれば,全ての項目を満たします.

少なくともその市に住む(居住空間を買う場合は特に)というのが合理的選択.

ちなみに姫路市はランキング5位くらい.

余談として,ソーシャル・ビジネスとかNPOの経営からは,
「ものを売る」合理性というのがあり,商店街は相性がよい(^^)