定例講演会 ”アクアラインはこうして出来た” 社会の趨勢と技術開発

平成21年11月 定例会
講師;豊田敏則(会員)

1.東京湾環状道路、東京湾横断海底道路は必要だったのか?

2.社会状勢
高度成長時代の趨勢 
大型公共工事の箱物は次第に規模を拡大する

3.技術は世界一を目指すもの
日本のシールド工法の技術は、名実ともに世界一となった

上水道・下水道・地下鉄・電力などの地下インフラの構築技術は
発展途上国においても、需要が広がって行く

(%左足%)(%左足%)(%左足%) 事例研究 (%左足%)(%左足%)(%左足%)

ドーバー海峡トンネル

1753年 仏地質学者ニコラ・デマレがルイ15世に横断トンネルを進言
1855年 ナポレオン3世が鉄の箱を溶接して沈める方式を採用
1869年 「海峡トンネル委員会」発足
1878年 英仏双方から2km近く掘ったが、英国側が突然中止
 海峡横断トンネルが出来ると『英国の純粋性が侵される』
1973年 英仏両国の合意により再開
1974年 経済危機から工事凍結
1988年 掘削開始
1993年 開業

シールド工法の歴史

シールド(防護盾)を使って川底にトンネルを掘る技術は、
1818年フランス人ブルネルが発明した。
ブルネルはこの工法を用いてロンドンのテームズ川の川底にとんねるを掘った。

その後、時術者グレードヘッドがトンネル内の気圧を高めて、
掘削面の水圧に対処する方法を考案した。

アクアラインで採用されたシールド工法は、掘削面を密閉状態にして、
泥水圧をかけて改定の土砂の浸入を防ぐ工法である。

(%左足%)(%左足%)(%左足%) シールド・マシーン (%右足%)(%右足%)(%右足%)

直径 14m
海面下 60m(地下水圧6.0kg/cm^2)
海底下 20m

海底部の延長 10km
複線道路断面×2本

(%左足%)(%左足%)(%左足%) 道路トンネル縦断図 (%右足%)(%右足%)(%右足%)

TTB(東京湾横断トンネル)の技術的課題

1.地震対策 ; 免震構造
2.漏水防止 ; 全周・全線防水シート巻き
3.軟弱地盤、傾斜縦断線形 ; 泥水シールド工法
4.換気設備 ;中間換気立坑
5.ライニング方法 ; セゲメント(10トンブロック×11ケ)で円形を構成
6.用途; 観光資源(木更津人工島・海ボタル)