自己発見法(セルフ・カウンセリング)での他者援助とは?

自己発見法(セルフ・カウンセリング)では、教師を志すためにも
まず、自己発見法に自ら取り組み、自己理解を深める事を第一に行います。

教師自身が自身の自己形成の中で取り込んできた価値観に気付き、
理解し、自分も一人の人間として様々な思いを持っている事を
自覚した時、改めて目の前の子どものありのまま思いに
寄り添うことが出来ると考えているからです。

課題に取り組み、何度も自己理解を繰り返す中で
教師を目指す受講生もたくさんの自己発見をしていきます。
そんな受講生の声を今回は、紹介します。

● 子どもの自己発見学校教師養成コース通学生の声 ●

1.Yさん
小・中・高時代、一貫として、劣等性であった私が、
自己発見学校では、真面目に、 授業を受け、なおかつ、
努力をし、優等生になった気分を味わいました。

また、レッスンの中に登場してくる父や、母、姉、息子のことですが・・
こちらの世界には、住んでおりません。 他界しているからです。
そのようなことから、私にとって、この自己発見学校の授業は、
知らず、知らず、 父や母、姉、息子へのなつかしさが、秘められた授業となりました。

さて、全ての授業を受けた、の私の感想です。
少し勇気が出てきました。 今年は、再度、添削のボランティアに、
挑戦してみようかなあ… と思っています。

2.Yさん
ワークペーパーに言葉を入れる作業は人それぞれまちまちで
本当に一人一人違うということがわかって面白かったです。
また、それを作成する時はどんな設問がありのままの気持ちを引き出せるのか
考えてしまいました。ポスター作成、親への説明はセルフ・カウンセリングを
アピールしたい気持ちは山ほどあるのに、
わかりやすく受け入れられやすく説明できないもどかしさを覚えました。

私がセルフのどこに魅かれて続けているのか
言葉を散りばめたつもりですが、即理解しにくい奥深さを感じています。
1年近く学んできて毎週毎週宿題が多くて必死でした。
が、振り返ってみると理論的、体系的によくできていたステップだと感じています。

3.Kさん
昨年の4月から8ヶ月間、30回にわたり、学んできた内容の密度の濃さが、
この用紙を書いてみて、あらためて分かりました。 
又、すべてのレッスン資料を取り出して、目を通しながら、
その都度読んだはずのテキストの内容が、とても新鮮に思え、
これは、もう一度と言わず、何度も読み返してみる必要があるなあと感じました。

文字どおり、子どものための発見学校ですから、
自分の子供の頃の自己発見に重点が置かれており、
これまで、子供時代の場面に取り組んでこなかった私にとりましては
正に目から鱗という経験をしました。 
今までも数年間にわたり、添削活動を続けてきましたが、
これからはもっと信念を持って取り組めるような気がしています。

4.Tさん
私自身は1対1でもよく、我が家で開いてみたいと思いました。
なぜかというと個人的に私が近所のお宅でお花と英会話を習っているからです。
どちらも指導の先生の自宅習っています。

今回、チラシを作りながら自宅に受講生が来ると、
こういう感じになるのではとイメージができました。
自分が受講生として講師の先生のお宅を訪問する感じがつかめたのです。
自宅でやる場合でも、最初は公民館で事前の説明会が必要だなと、
後になって気づきました。お花も英会話もそうだったなと思い出したからです。

5.Kさん
私は長年セルフ・カウンセリングの学びをしてきましたが、
今回の自己発見学校は、今までになく、よく通ったと思いました。
時々挫折するときもありましたが、仲間に支えられ、ここまでこぎつけた事は、
2005年度における、私にとっても成果です。

この学びを、どこかで活かしたい思いはありますが、
まだ、何の具体策も考えていません。
これから折をみて考えていきたいと思います。

6.Nさん
子供時代の自分の気持ちを悔しかったストーリーのワークペーパーで書いてみて、
私自身も子供なりに色々と考えて生きていたことが分かりました。
「私とセルフ・カウンセリングの関わり」の作文を書いて、
自分が何を問題として取り組んできたのかが、明確になりました。
自己理解できた分、他者援助につながればいいなあと思いました。

他者伝達する為には、自分のねらいをハッキリさせておくことが
大切だと分かりました。
伝達のための7条件に従って自分の思いを書いてみると、
チラシ作りの概要が作れました。

どのプログラムも、まず自己理解段階に取り組みました。
自分の思いを心のセリフに十分に表現することが
他者理解へとつながってゆくことが分かりました。
自分に歴史があり、自分なりの視点を持っていると同じく、
相手にも歴史があり、相手の視点がある、常に違いがあることが分かりました。

7.Yさん
自己発見の段階では、娘に注意したい思いと注意したくない思いとの
葛藤に気づきましたが、私の中では娘に注意したくない思いの方が
強かったことに気づきました。

他者伝達の段階で、私は自分の気持ちを伝えることは
相手への押しつけになると恐れていたことに気づきました。
大切なのは、伝えつつ聞く姿勢であると気づきました。

他者伝達の段階を終えて、
相手に自分の気持ちをわかるように伝えるということは、
相手を想うことであり、愛することでもあると気づきました。

8.Mさん
もともと「自己発見できますよ。」というお誘いに私は乗って
「教師養成」という講座名を深く考えず、受講を始めました。
ですからプランニングと聞いても〈授業のプランでも立てるのかな。
どんな課題になるのだろう。でも私には全く架空のことだ。〉と考えていました。

ところが、他者伝達の段階で私は急に心境が変化しました。
伝達のための7条件を書き入れ、自分でもチラシを作り、
他の方の発表を聞くと、〈お母さんになら私もセルフ・カウンセリングの良さは
伝えられるんじゃないか。本格的な学習への橋渡しができたらいいな。〉
という気になったのです。

9.Sさん
自己発見学校は私がこれまで学んできたことの総復習のつもりでしたが、
修了してみて、出来不出来はともかく十分納得できたこと、
大変よかったと思っています。

今回私は私の子供時代を振り返り記述したことで、
その後の自己形成にも深く関わっていることを再認識しました。
どの課題も自己理解段階から始めることは、
自分の思いは大切なのだと言い含められ、
さとされているように今感じています。

自分の思いがあって相手がある。
そのことをはっきり自覚して、自分の思いを表現した時、
相手の気持ちに入れることがどの課題からも理解することが出来ました。
あらゆることを私の評価というふるいを通して見て、
一喜一憂しているのだと思いました。
この学びを通して、自分の全体像が見えてきました。
自分をどのように形成していくのか新たな地点にたったような気がしています。

10.Aさん
<トーク・カウンセリング・レッスンに取り組んでみての感想>
今回の学習で、私は“知らない”ことのこわさ、“知る”ことの大切さを強く感じました。

《本当に相手の自己発見を援助する対話とはどのようなものであるかを
理解するためには、引き出す対話と押し付ける対話の両方を知ること》
《具体化への問いかけはセルフ・カウンセリングの心のセリフへの問いかけのように》《抽象化への問いかけは洞察を促すような問いかけ》
《身近な人がクライエントだと相手への“こうしてほしい”という期待に
突き動かされてしまい、距離がとれなくなる》ことなどを学びました。
“知る”ことができました。

このことをふまえて、日々の生活の中で、
自分と相手にとって楽しい対話ができるように心がけていきたいと思います。
また、積極的に、機会があれば、トーク・カウンセリングも実践していこう
と思っています。

「2005年度自己発見学校教師養成コース ”学習のあゆみ”」より
2005年度自己発見学校教師養成コース通学生の感想より抜粋 しました。(%王冠%)