墨田区側の中川湯、弟橘媛由来の立花にある大正民家園

中川湯の場所は平井駅からそう遠くはないのですが、ちょっとわかりにくく、平井橋を渡り二つ目の信号を右へ、さらにすぐに右へ折れて、曲がった道を行くと左手です。中川湯の玄関は新しい感じですが、建物自体は伝統的な和風銭湯です。
浴室のタイルは新しくなっているけれど、木の壁は水色のペンキそのままで、浴槽背後には早川師のダイナミックな西伊豆と富士のペンキ絵があります。もうかなり年月が経っていますが割合きれいに保たれています。
中川湯 墨田区立花6-14-11 15:30〜23:30 第2、4月曜お休み 総武線平井、東武亀戸線東あずまから10分

中川湯のすぐ東側が立花大正民家園、旧小山家住宅です。大正6年に建てられた木造建築で、平成10年に墨田区に寄贈されて翌年から民家園として公開されています。このお家が経った頃は、あたりは南葛飾郡吾嬬町、東京市の郊外の農村だったようです。吾嬬町は昭和7年東京市に合併して向島区に、戦後本所区と合併して墨田区になりました。農家と町屋、両方の雰囲気を残した建物で、東京郊外の当時を様子を偲ぶことができます。吾嬬(あづま)という地名は、日本武尊の后、弟橘媛の遺品を祀った吾嬬神社から取り、立花という地名も弟橘媛に由来します。日本武尊、弟橘媛を祀る神社は中部から東日本にかけてたくさんあって、私も引越しするたびに近くにあるなあっていつも思います。