滝野川谷端戦災復興区画整理の区域はすぐ近く、稲荷湯は間一髪空襲を免れた?

テルマエ・ロマエのロケ地で有名になった北区滝野川の稲荷湯、昭和5年築の建物のすばらしさ、雰囲気の良さなど、本当に一級の銭湯です。前の道路が狭いので三重の破風が重なるすばらしい正面が少し見えにくいのは残念ですが、側面から見た姿も立派です。
開店時間になるとお店の方が出てこられて、「わ」(沸いたよ)という札を下げます。脱衣場は平らな格天井、庭も雰囲気があります。映画のファンの方には、阿部寛さんのサイン入りルシウスの等身大写真像、阿部寛さん名義の50年間の無料入浴券なども見どころ。
開店時間が早いのと、窓が広くて、明るい浴室です。映画のシーンを思い出します。浴室の背後と側面の角が丸くコーナーになっていて、浴槽背景のペンキ絵が曲面まで描かれています。西伊豆からの富士ですが、日付を見ると24.7.25、ん?直前の定休日に描かれたばかりのようです。
木桶が珍しいです。手間がかかると思いますが、うれしい。時間が早かったからか、お湯はかなり、いやとんでもなく熱かったです。
稲荷湯 北区滝野川6-27-14 14:50-25:30(日は13時50-) 水 三田線西巣鴨6

さて、稲荷湯は都営三田線の西巣鴨駅からは明治通りを南へ、掘割交差点を右へ曲がります。この道は旧中山道で、巣鴨の地蔵通り商店街からつながっている通りです。滝野川郵便局が右手に見えたら、その先を右へ。夕日が似合う昔ながらの路地に稲荷湯は建っています。
一方左に行くと一区画先から道が広くなって雰囲気が変わります。クアパレスゆうゆうでも出てきた桜並木の滝野川谷端戦災復興区画整理の区域です。ここからが空襲被害の範囲とすると、稲荷湯から意外に近くて、実は稲荷湯のすばらしい建物は間一髪火災を免れたのかもしれません。
近くの南谷端公園も区画整理で整備した公園で、西側の入り口に区画整理の記念碑が建っています。
ところでこのブログで一番最初に登場した銭湯、覚えておられます?平成20年7月26日東急池上線石川台駅の稲荷湯で、紹介したまちは同潤会洗足台第二住宅でした。ここ、滝野川の稲荷湯とは姉妹店だとか。