鳴子中学校の廊下にお城をつくるプロジェクト

宮城県東鳴子温泉を中心に行われた「GOTEN GOTEN アート湯治祭」では、2006年から08年までの3年間にわたり、地域唯一の中学校である鳴子中学校の美術部をアート鑑賞に招待したり、出張アートワークショップをやったりしていたのですが、2008年で「アート湯治祭」は終わり、昨年2010年に行われた「千年湯治」はそれまでの地域間ネットワークをつくる拡大路線から東鳴子温泉だけに限定した企画として行われ、それも昨年で終結してしまいました。
そんなこんなで鳴子中学校との交流が途絶えてしまっていたのですが、7月に東鳴子のお隣・川渡温泉の川渡幼稚園で行ったプラダンワークショップで鳴子中学校の先生と再会。「またやりましょう」という話になり、夏休みが終わって文化祭のある10月までちょくちょく通うことになりました。

ということで、今日は久しぶりの鳴子中学校美術部訪問。すでに顔なじみの部員はすっかり卒業してしまっていましたが、みなさんそれぞれにとてもユニークでやる気満々。この日は13人が集まり、何をやるのかについて話し合いました。
私が提案していたのは全国でつくってきたプラダンブロックを使った大きな「何か」と、ネット中継のような番組制作。
2006年に旧鳴子町エリアにあった3つの中学校を統合して生まれた鳴子中学校はとても素敵なつくりで、例えば総吹き抜けの廊下がとても開放的です。ここをうまく利用したものをと思っていたところ、「ここを通って体育館に行くお城の城門のようなものをつくりたい」という話になりました。

また、番組についてはこれまで各地でやって来たレポート番組を見せるとともに、みんなでその場でタイトルコールをつくり、3年生に「美術部のいいところインタビュー」をして収録してみたところ好評で、今月下旬までに4チームほどつくり、「番組」を収録することになりました。
最初は廊下にスタジオのようなものをつくり、作りたい人がそこで「番組」を収録し、見たい人がそこで好きな「番組」を見る、というようなものを考えていたのですが、それはいろいろな事情でちょっと難しいようでした。
しかし何より「これ面白い!」というみなさんの食いつきには新鮮な驚きを感じました。日ごろ中学生と接していなくはないのですが、鳴子の子たちは目の輝きが違うというか、本当にすばらしい生徒さんたちです。先生たちもすばらしい。
来週もうかがう予定です。

(門脇篤)