「ペイ フォワード」という映画を御存知ですか?
アメリカ映画で、だいぶ前に話題になったものです。
中学1年生の男の子が、社会科の課題「世界を変えるには・・・その方法を考えて実行してみよう」に対して考え、行動したことによって次々と人々の心の奇跡が起こるというものです。
一人が3人の人に善いことをする。その3人がそれぞれ別の3人に善いことをして、次に渡す。
それがPay It Forward 「次に渡せ」という方法です。
今日も新聞には中学生のいじめの問題が報道されています。
もともと「いじめ」は犯罪だという意識がこの国には欠けていました。
だから、警察が学校に入ったことが大きく報道されて、それが発端となって方々でいじめの実態が告発されています。
いじめをなくすには・・・
難しいことだから無理だと諦めてしまうのでなく、
いじめはなくせるという「可能」という地平から物事を捉えて、
絶対にあきらめないという決意で大人も子どもも取り組むべき問題だと思うのです。
映画「ペイ フォワード」では少年がまず最初に一人のホームレスを助けることから人のために何かをするという行動が始まります。
いじめの根絶のためには、いじめを取り締まることはもちろんですが、
それと同時に、人を救ったり、手を差し伸べたり、人を支えたり、という自分ができることを勇気をもって行なうという行為を一人が3人に、3人が次の9人へとつなげていけばいいのではと思うのです。
周囲にいじめられている子、虐待されている子、暴力をふるっている子、親がいたら、自分のできる「善行」を勇気をもって実行する。それが「通報する」で構わないのです。
それが、きっと暴力を最小限に食い止める、確実で強力な方法なのではと思うのです。
気が付いたら、すぐに動く。
困っている人、泣いている人がいたら、「どうしました?」と声をかける。
それだけで人が救われ守られることをもっともっと真剣に考えなくては。
そんなふうに思うのです。
「ペイ フォワード」の中で主人公の少年は、社会科の先生と一対一で話している時にこう言いました。
「あきらめたら 負けだ」
そう、不可能だと思った瞬間 負けをみとめてしまう
だから、しぶとく、どこまでもしぶとく 「できる」と信じて、身近な人に出来る限りの手を差し伸べる。
そんな勇気が、いじめをなくし、暴力をなくし、戦争をなくす、確実な一歩なのではと思うのです。
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