震災、今、わたしたちにできること。

被災された皆様、心よりお見舞い申し上げます。
1日も早く、みなさんが新しい日常を取り戻せますように。
そして、犠牲になった方々のご冥福をお祈りします。

震災直後の週末、ここ近江八幡では「左義長まつり」が開催されましたが、今年は自粛モードで異様に静かなまつりになりました。町衆の若者たちは被災者の無事を祈りながら左義長を担ぎ、今夜の奉火は鎮魂の思いを込めたものになりました。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~him8man/

Twitterなどを通じて、マスコミでは報じられない被災地でがんばって生きておられる方々のリアルな声、救いを求める声がたくさん伝わってきて、いてもたってもいられない心境の方も少なくないと思いますが、こんなときこそあせらず冷静に、今ここにいて自分にできることを考えていきたいと思います。

【募金と節電のほかに、今、わたしたちにできること】

*祈ること、信じること、諦めないこと

絶望や悲しみは、負のエネルギーしか生みません。

1人の祈りがひとつの奇跡を起こせるとすれば、1億人の祈りは、大きな希望と未来を生み出せるはず。

今、世界中から祈りが届いています。

私たちも、けっして諦めず、祈りましょう。

瓦礫の下で耐えている人に。その人を救おうと必死で瓦礫の山と戦っている人に。絶望と悲しみと寒さと飢えに震えている避難所の人に。命がけで原発の暴走を食い止めようとしている人に。

*経済活動を止めないこと

うちの近所のガソリンスタンドでも、1リットル1円を被災地に寄付するとの貼り紙がありました。現地ではガソリンも灯油も手に入らず苦労されているのに、ここにあるガソリンを送り届けることができないのはつらいですが、せめて、そこにあるガソリンを今まで通り買うことで、義援金を底上げし、日本経済を底支えしていきましょう。

巨人・阪神のオープン戦も再開され、収益は被災地に寄付されるとのこと。
悲しいから自粛するのではなく、観戦しに行って、楽しくポジティブな感情で日本列島を満たし、みんなの力で寄付金を積み上げましょう。

*自ら考え、行動すること

今こそ、「新しい公共」の価値が発揮されるとき。

制度を整えてからでないと新しい事業ができない行政の動きが遅くなりがちなのはあたりまえ。

行政や周りの人を批判・非難するのではなく、一人ひとりが、自ら考え、自分にできること、周りの人々に声を掛け合うことで協働できそうなことを、話し合い、行動しましょう。

ただし、早まった行動は逆に迷惑になる場合もあるので、、正確な情報をしっかり見極めて。

*学ぶこと、備えること

今回の震災で犠牲になった尊い命を無駄にしないためにも、ただ哀しむのではなく、そこからできるだけたくさんの教訓を学びとることです。

たとえば、次なる震災への備え。

考えたくはないですが、今回の大地震が引き金となって、東海・東南海のプレートや、花折断層・琵琶湖西岸断層が動かないとも限りません。

今、一人ひとりが備えることで、次なる被害を最小限に留めることができます。

太平洋沿岸にお住まいの方は、今回テレビで目の当たりにした規模の津波を前提に、もし地震がきたら、自宅から、勤務先きや学校から、スーパーや病院から、何分でどこへ逃れるのがベストか、改めてシミュレーションしておきましょう。

携帯やインターネットが通じなくなる前提で、家族がいかにして安否を確認しあい、合流できるかを、改めてシミュレーションしておきましょう。

海沿いでない人も、地震や火事で家財を失うこと、ライフラインが絶たれることを前提に、水や食料や燃料や灯りや情報をどうすれば確保できるか、改めてシミュレーションしておきましょう。

*暮らしを見直すこと

今、未曽有の震災を背景に、国は国民に節電を訴え、みんなが節電の努力をし始めました。

一方、日本の電力需要を支えてきた原発の安全神話は明らかに崩壊しつつあります。

これから、みんなで節電の努力を進め、電気を使い過ぎない暮らしを継続しながら、改めて、私たちの日々の暮らしを見直してみましょう。

今回のできごとをきっかけに、みんなで少々の不便を受容することで、そういう暮らしをみんなが認めることで、原発を必要としない暮らしが恒久的に実現できないでしょうか。夢物語かに思えたCO2排出量25%削減を一気に実現できないでしょうか。

もし、わたしたちが、わたしたちの力でそれを実現できたなら、それは、この日本に、地球に、これから生きていく次の世代に対して、今回の震災がくれた大きな恩恵となるかもしれません。

*息を抜くこと

テレビとtwitterから流れてくる情報に浸りきっていると、何ともやりきれない気持ちに襲われてしまいます。

そんなときは、思い切ってまちに繰り出してみましょう。

滋賀の平和堂は、義援金の募金箱が設置されたほかは、いつもどおりの買い物客でにぎわい、文字通りいたって平和でした。日常に触れることで、非日常に絞めつけられていた感情を一旦リセットすることも、大切なことではないでしょうか。