自分を知る その2〜うつ病の改善より

こんにちは。
たまたまTV番組で、仕事のストレスから うつ病になった人が
回復をしていく支援をする 沖縄の病院のA先生の
取り組みを見ました。
子育てや日常にも 気づけることがあったので
紹介します。
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A先生は、集団認知療法を用いて うつ病の改善する
3ヶ月の実践をしています。
ここで 全員が継続していることは、2つあります。

1つは、自分を知ることと思いますが
毎日「気分グラフ」を書いてもらいます。
気分は9段階の1〜9の数字になっていて、その日の気分の数に
マルをつけてもらいます。
そして その右には 振り返ってその日の出来事を記入します。
それによって 
客観視して、自分に気づくチャンスが 生まれます。

2つめは、それを1週間書いて、毎週1回 同じうつ病の方が集まり
順番に それを発表していきます。
その時、A先生が決めたルールは、
お互いの発言に対して 拍手をして
そのことをたたえることです。
(コーチングスキルでは、承認するにあたります。)
家族がいても 心を閉ざしている場合もあり
自分の話ができる場に なります。

うつ病になって 参加をしていたBさんも 症状が改善される糸口を
ここで見つけていきました。

ある日 Bさんは こう発表しました。
Bさん「家の家事をしましたが、だるくって あとはずっと寝てました。」
すると まわりの仲間の方から
Cさん「家事はできたんですから、良かったと
考えてみるのは どうですか?」
Dさん「家事ができたなんて、すごいと思う!」
A先生「そうですね、自分をほめてあげられますね。」

別の日 Bさん「友人にメールや電話をしてみたものの、
何をやったらいいか、わかりませんでした。」
Cさん「勇気ある行動だと 思います。」

Aさんの気分グラフの数値は 5から6へ 上がっていきます。
奥さんを職場まで 送るようになってきました。

でも、症状は 良くなったり 悪くなったりします。

ある日 Bさんは気分が乗らなくて 週1の集いに行ったものの
参加しないで 帰ってしまい、途中で 自分の気分を
変えようと思って 公園に寄ってみました。
Bさんは 考えを書くことで 自分を保っています。

Bさんは そこで思いました。
(自分を否定することは 同じように 前に進む道を探している
仲間全員を 否定することになる)と。

2週間後、Bさんは 自分の気づきを仲間の前で 発表しました。
「『わたしは デイケアメンバーなら、どう考えるだろうか?』と
考えられるようになりました。」

そして 3ヶ月の実践後、21人のメンバー中 14人の改善が見られて
気分グラフの平均点も 4→6点に高まりました。

A先生は言います。
「大事なことは、無理に 前向きなことを言うことではなくて、
他の人の感想を聞きながら
今の自分と 違う考え方ができることを 知ること
自分の自由な思考の幅が 広がることなんです。」

Bさん「少し光が見えた。
いろんな人がいて、意見や感想を聞けた。
自分も やれるんじゃないかと 思いました。」

一方、A先生は 支える家族へのサポートも しています。
Eさんは 娘さんがうつ病の 母親ですが
「どうにか しなさいよ!」と言いたい気持ちを抑えることが
自分のストレスになると 訴えました。

また、ご主人が 職場のストレスでうつ病になったFさんは
毎日毎日 仕事の話を聞かされるのが たまらないと言います。

それに対して A先生は 
支える家族も 支え方のコツがあると 言います。
1)うつ病の家族に対して しゃべりやすい環境を作ってあげるために
「うん、うん」と答えてあげながら
でも 実際 夫の愚痴を うつの症状だと思って、全部聞き流していい。
あえて、付き合わないことで、共倒れを防ぐ。

真剣に聞いて 家族が疲れてくると「同じ事を話さないで!!」と言ってしまい
逆に 殻に閉じこもってしまうことがあります。

2)「大丈夫だよ」と 伝える。
不安を 安心に変えてくれる言葉です。

3)外に目を 向けさせる。
家族旅行など 外に誘い出すことも その1つ。
ここで言わなきゃ、という時があって 家族の働きかけが必要。

うつ病だったFさんは、奥さんのススメで
自宅の花壇の世話を するようになりました。
すると その毎日の中で 
今まで雑草だった庭が
だんだん 赤や白の花が咲くように なりました。
Fさん「自分も嬉しくなるし、見た人も『きれいですね。』と
言ってくれます。」

こうして、Fさんは 現在は職場復帰を 果たしています。
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この事から あなたは 一人ひとりが生きていくために
何をすることが 大事だと思われましたか?

人の心は弱い面があるので 前に進めなくなるくらい 
小さな言葉にも 傷つく場合があります。
(表情や口数など 普段の様子から 察することが できます)

心を暖める言葉 条件付きでない言葉 まるごと認めてあげる言葉を
今 目の前の誰かに かけてみませんか?
どうぞ ご一緒に♪