あの津波から2年、その3

2005年の4月から9月まで生活改善事業を実施したスリヤワラナ村を、年末に久しぶりに訪問しました。

現地の人々はJENの事をよく覚えてくれていて、早速自分たちで作ったココナツロープやマットを見せてくれました。人々は、現在も農作業の合間にココナツの繊維からロープを作る作業を続けていて、3人がかりで40メートルのロープを一日で作り、約200ルピー(約220円)の収入を得ることもあるそうです。

その一方で、2週間前の大雨による農地や家屋の被害を語る村人もいました。一見、ただの大雨による被害のようですが、実は2年前の津波によって海岸線に自然に出来ていた堤防が崩れ、海水が簡単に村に入るようになってしまったのです。

この地方では、多くの人が住んでいた村を離れ、再定住地に移住しました。しかしこの村のリ−ダー、ネランジャニ・ラタナヤクさんは、「まだ津波の被害は残り、収入も十分ではないが、この村で頑張って生きていく」と力強く語っていました。