型稽古(手数の差)

型稽古では、
仕太刀、打太刀
捕り、受け
で分かれて稽古を行う。

その時、双方の手数が異なり、
仕留める側(仕太刀、捕り)が手数が多く出来ているものがある。

例えば、
打太刀が2手すすめる間に、
仕太刀が4手すすめるように出来ている。

そうすると、
仕太刀側は、単純には打太刀の倍の速度で動きをこなす必要が出てくる。
よく言われるように、
居着かないように足腰をリラックスさせたり、
剣の手の内は柔らかくなど、その都度コツを説明するが、
型がそのように出来ていると、仕太刀側は必然として、そのようなコツを会得せざるを得ない。
逆に、会得出来ていなければ、その型をこなすことは出来ないようになっている。
型をこなせるようになると、その型に設定されているお題をある程度会得したということでもある。
難易度・目的毎に、順序良く型を並べていると、習う側は徐々に上達していける。

よって、
型をこなし、進めていくことは上達している(より自然体に近づいている)はずである。
型を覚えても、上達していない場合は、型に対する考え方を改める必要がある。

また、稽古相手が同格または格下であっても、
仕太刀側が手数が多く出来ているため、同等以上として稽古できる。
お互いの腕に差があっても、差をコントロールできるように仕組まれている。

型稽古はよく出来ている。