地域通貨でコミュニティファンドを

私が住んでいる地域(全く異なる複数の生活圏を行政が便宜的に一つの地域としてまとめた)のコミュニティセンター(と言う訳で、自宅からは公共交通機関を使うと電車とバスの乗り継ぎで優に30分はかかる。徒歩でも30分である)で、コミュニティ協議会(これまた行政の考えたよくわからない組織で、地域住民である“私”はごく最近まで知らなかった)がコミュニティに関する連続講座を開講している。

この講座で『上町台地から町を考える会』の山口洋典氏が、<まちづくりとボランティア活動>というテーマで話された。このテーマでは、2つの関心事があった。ボランティアと有償ボランティア、コミュニティビジネスの違い。そして、将来のまちづくりの担い手がそれらのうちのどれになるのか。

しかし、これらのことよりもっと良いお土産があり、受講してラッキーだった。
講師の山口氏は、滋賀県草津市で1995年に発行された地域通貨“おうみ”の仕掛け人の一人でした。このところ地域通貨に興味が湧き始めていたので、講座が終わった後、早く後片付けをしたそうにキョロキョロする彼を引き留め引き留め、“おうみ”の理念や歴史を尋ねました。当事者であった彼の話は実に分かりやすく、活動の裏に潜む考えの違いが紆余曲折を生んだ様が手にとるようでした。
 今は方針の違いから活動に距離を置く彼ですが、地域通貨に対する思い入れはまだ残っているようです。私が地域通貨を使ってコミュニティファンドを立ち上げたいと切り出すと、彼はすかさず“おうみ”でそれをやろうとしたと応じました。
彼は、吹田市が地域通貨の発行主体の資本金規制に関して特区の指定を取得したことを知りませんでした。実際に地域通貨を使ったファンドはこの特区である吹田市と寝屋川市でしか設立することができません。このチャンスを吹田市民は逃すのか?