今日は淡路の五色にて、全日本ユース大会の最終日を迎えました。キャプテンの一平くんも、ケガで欠いた中でいかに全員が一つになってがんばれるかをテーマとしながらも、個々の成果も同時に期待をしながら見るようにしました。天気も晴天に恵まれた中で、今日の相手はヴィッセル伊丹とエベイユというチームとでした。とにかくやれる事は一つ!!練習でやってきた成果をいかにグランドの上で出せるか?です。それしか出来ないし、そこがみんなにとっての一番の課題でもあるのできちんといい準備をして試合に臨むように、とアップ前に言いました。。。

アップはパス交換と基礎、そしてボール回しをしました。基礎はしっかりと試合で個々の責任を果たす為、パス回しはフォローの顔出しをテーマにしてやるようにしました。

3年生にとっては本当に目標にしていくべき一つの大きな大会です。大会とはお互いのチームが結果を求めて本気でぶつかり合うものなので、気持ちも含めて『逃げ場』がありません。そんな中だからこそ成長する子もいればそのプレッシャーに負けてしまう子、勝負せずに逃げる子など、甘さも目立ってしまいます。真剣勝負の中で、持っている力を最大限に発揮して勝負をしてもらいたいと思いながら昨日も夜遅くまでどうやって戦おうかとコーチなりに考えてみました。みんなの気持ちを上げ、後悔のないようにさせるにはどうしたらいいのだろうか?・・・と。でもやるのは子供本人で、いくらこちらが熱い想いになってからといって変わるものではありません。。。いかに冷静にみんなを戦う気持ちにさせるかを考えながらメンバーも決めました。

最初に今日はヴィッセル伊丹とのゲームでした。気持ちで負けずに相手に呑まれないようにだけしようと言いました。30分ハーフという長い時間をいかに戦うかは全員の協力にかかっていました。お互いの勝ちたい気持ちを真剣に出し合う事をすれば、どうしないといけないかも自然と出てくるものです。それを今日は感じてもらいたかった。一平くんを欠き、悠平くんを欠き、満足した状態で大会に臨めない今のチーム状況を考えれば、今日までずっとその二人に大きく頼っていた部分を変えられる一つの大きなチャンスでもあるのでそこを感じてもらいたいのと、個々の変化を求めました。今までと同じ気持ちならきっと一平くんの不在の影響をそのままにやられてしまうだろうと・・・

俺がやってやるんだ!!

と何人が思ってくれるか??でした。試合は、相手の無理に攻めないサッカーに対して、焦らせる事としっかりと人数を掛けて勝負する事をテーマにし、それがうまく機能しました。中盤での翼くんや藤田くん、今日は守備のポジションに入った翔太くんを中心に強いプレスをかけて、ボールを奪います。しかし、その奪ったボールをまた同じようにミスで奪われる展開が多く続きました・・・それでも支配率は互角の勝負が出来、1試合を通して高い集中力とがんばりを見せてくれたのもあって、今までの中でも気持ちの面でもしっかりと出せたと言えるゲームでした。

そんな中でもがんばっている子と自分の役割を果たしていない子との差は相変わらず大きなものがありました(%怒る男%) 試合にも惜しくも惜敗しましたが、十分に成果は出してくれました。そして試合後のミーティングでも、見ていた一平くんに評価を聞くと、

『3年生がまだまだミスなどが多い。責任を果たしていない。』

という事を言いました。自分が出ていない歯がゆさもあって、余計にそう思ったかもしれない。一平くんがこうやって外から自分のチームを見ないといけない事も今までなかっただけに一平くんも多くを学んだのではないかと思う。

最後はエベイユとのゲームでした。試合前のアップでは試合に対する気持ちがどうこうよりも、疲れを隠せない子が多かった。やらなきゃいけない試合を前に、しんどい、重い雰囲気でした。。。そういう雰囲気を変えようとしない3年生だったので、もちろん2年生もその空気に呑まれていました。

試合が開始すると、そのまま相手の勢いに完全に押されて、まさに『サンドバッグ』状態でした・・・次々と襲い掛かる相手の攻撃を『防ぐ』だけになってしまっているうちに反撃の糸口なんてありませんでした。。。どんどん引いていくだけになると気持ちも相手の攻撃に耐えられなくなり、集中も切れました。無残にやられていく現実を目の当たりにしているコーチはじっと冷静にみんなを見ていました。怒る、怒鳴るのではなく、誰が手を抜き、誰ががんばっている、誰が戦っているのか?そういうものをずっと見ながら、実際にやっている中のメンバーがどれだけ変化を見せてくれるかを見ていました。怒涛の攻撃を受けて帰ってきたハーフタイムに話もしたけど、目が死んでいる子が多く、戦う気持ちどころか、今いる現実から逃げたそうな子がたくさんいました。試合はそのまま無残に終わり、選手は負けた悔しさよりも辛さから開放された安堵感みたいなものが多くあったようでした。3年生には本当に裏切られたと言うような感じでした。今日は一平くんが出れない事をカバーしてくれる気持ちを期待して、残りの3人を起用したのですが、2年生に文句を言われ、個々の責任も果たさずに、文句だけをただ言い返す・・・2年生にしたら文句を言い返されれば次に言う言葉はなくなる。実際にミスからやられているのに、それを相手の責任にしようとする。3年生という立場は単に権力を利用するだけのものだった。言い合う事の意味を理解もせず、言うだけになってしまっていた事を3年生は気付きもしなかった。交代をしてもベンチでおとなしく、下を向き、戦っている仲間を応援すらしなかった。自分の事しか考えていない代表とも言える3年生がこの様子ではチームが戦う集団になれるはずもなかった。何かを残したのか?と聞かれれば最後に言った2年生の数名だけが本当に自分の全てを出して戦ってくれた事だった。成果はあった。でも、チームとしては何度も言うけど全員がやろうとしない限り成果は出ないと思っている。いくら練習しても、コーチが言っても、やってるみんなが本気で変えようとしなければどうしようもない。自分に負ける人間が試合をして相手に勝てるはずがない!!何度も何度も言ってきたが、それをまだ理解出来ないようです。これだけの現実を見せつけられてまだ分からないようです・・・・変わる事がしんどい、戦う事がしんどい、がんばる事がしんどい、味方の為にやるのがしんどい・・みんなの気持ちはしんどい事しかないようだ。自分ばっかりがしんどいと思っている被害者ぶった子が多いのです。自分を甘やかす人間は人には勝てない。スポーツには向いていないと正直思う。競技をする事は競争や戦う事です。その気持ちは技術のレベル以上に必要な事です。

みんなには言いました。

ファルコで卒業までいれば、いい人間の意味は理解してもらえると思う。いい人間になれると思う。でも、いい選手になれるかどうかは個々にかかっている、と。コーチは成長させる役目はあっても、変化をさせる魔術師ではない。元々サッカーが好きではない子を好きにさせられるような目的でクラブをやっているのではない。サッカーが好きな気持ちが原点にあり、その気持ちを大きく成長させ、技術も気持ちも成長させるのがコーチの役目だ。コーチに頼る部分と、自分で変わる部分。この境目も分からない子が多すぎる。来れば変わる。来れば変化する。そんな考えは甘すぎる(%怒る男%) 人に変化も頼る子が、自分の成果を得ようなんて虫が良すぎるんだ(%怒る男%) 自分を見直し、自分の甘さともう一度真剣に向き合おう。変えられるタイミングは各自、毎日あるはずだ。いつ実行する『勇気』を出すかどうか、だ。変化には犠牲も伴う。それでも変わりたいと真剣に思った子だけに変化は表れる。

今置かれている自分の環境に対して真剣になれ!!全てに対して。それしか方法はない。教わりに来るのならそれなりの態度を自分も示してください、皆さん。