なぜか「あっち向いてホイ」(朝来市与布土)

昨日、アクセス時の雪景色についてお伝えした「昔の与布土を語る座談会」、今日は内容をレポートします。

写真展の開催にあたって「昔の写真はないですか」と地域に呼びかけたところ、多くの写真をご提供いただきました。
今回は、そのうち厳選した約130枚を展示。
座談会開催日のこの日も朝早くからルーペ片手に写真を熱心に見る地元の方がいらっしゃいました。

このたびの写真展にあたっては「人と自然の博物館」のご協力のもと、写真のデータ化を行うことができ、パワーポイントを活用した座談会が実現。
それぞれの写真に対し、参加者の方のコメントを求めていきます…
(%ニコ男%)「かつての与布土小学校には構造補強としてつっぱり棒が立てかけられていて、モダンな校舎の梁瀬小学校と対比し『ツッパリ学校』と言われていた」
(%痛い男%)「青年学校時代、真ん中に写っている○○さんにはよくしぼられたなぁ。校庭を5〜6周は走らされたもんだ」
などなど、次々に証言が飛び出します。
それにしても戦前、戦中のことなのに、皆さんの記憶力に脱帽!です。

今回、多くの写真をご提供いただいたのがこちらの住民の方。
知人の方からカメラを譲り受けたのをきっかけとして、昭和10年代から写真をこつこつと撮り溜めてこられたとのことです。
「撮っちゃ消し」がきくデジカメではなく一発勝負のフィルムカメラの時代、しかも写真器材そのものが貴重品だった時代です。
ということで、昔の写真で残っているのはだいたい学校卒業時の集合写真などフォーマルなものが多いようですが、こちらの方、実にいろいろな記録を残されていました。
稲刈り、葬列、妙見講、鐘挽き、農繁期託児所、台風の倒木処理、集落の道路工事…生活感あふれる日常風景を見事に切り取った貴重な風俗資料ばかり。
一こま一こま、撮影した場所や時期、撮影対象について丁寧にご説明いただきました。

結局、予定を大幅に超えて12時まで3時間の座談会になりましたが、大いに盛り上がり、最後まで懐かしそうに写真にコメントをされる皆さんの笑顔が大変印象的でした。

企画された「与布土発掘プロジェクトチーム」の皆さん、参加者の皆さん、大変お疲れ様でした。

【おまけ】
昨年11月に仁井地区で昔の写真を展示した際にも話題になったのが「なぜか『それ、ちゃうやろ〜』という格好で集合写真に写っている人が必ずいる」こと。
いずれも卒業写真など、明らかにフォーマルな写真です。
今なら考えにくいのですが、
(%とんかち%)腕組みをしている人
(%とんかち%)足を組んでいる人
(%とんかち%)「あっち向いてホイ」と言わんばかりに斜め45度を向いている人(仁丹のロゴの軍人さんのような感じ)
(%とんかち%)ポケットに手を突っ込んでいる人
等々。
しかも、そうしているのは必ず男性です。
この写真の真ん中、一番上の男性もご多分に漏れず、腕組みに「あっち向いてホイ」をしていらっしゃいますね。
そんな格好をするのがモボの象徴だったのか、魂を抜かれないためにあえて誰かがそういう役割をしていたのか、どなたか理由をご存知なら教えてください。