車の運転免許証の更新に出かけられた知人から、電話がありました。
「認知症と時計の絵は関係がありますか?」
「認知症のテストに使われていますよ」と答えました。
 免許更新の試験で、書けない人が数人おられたそうです。
 続いて「紙を裏返して、11時10分を書くように」との問題で、また書けない人が数人おられたそうです。
 認知症多発時代の前兆にショックを受けられたようで、「ナツメロの会」に誘ってあげたら効果があるだろうか、とのお尋ねでした。
 既に発症しておられる方には「ナツメロ」では手遅れではなかろうか」、と言いました。

 知人はフラワーアレンジでお忙しいなか「認知症予防」に関心をもたれたのです。この方に限らず、身近に認知症の前兆を感じたとき、何か出来ないかと思われる方は大勢おられます。ところが残念ながらほとんどの方の認知症についての情報は断片的です。そのため力になりたい、,寄り添いたい、という思いが無に帰す事もあります。

 お電話をくださった方も、「ナツメロ」では手遅れと聞かれて、がっかりされたことでしょう。お忙しい方ですが 認知症の改善と悪化の予防、発症の予防 に役立つ「みんなの認知症予防ゲーム」を紹介しました。
①ナツメロよりもっと古い幼少時の古い記憶に遡って、童謡や小学唱歌を歌いながら、
②前奏段階でのテンポアップの変化で計画的に心を弾ませて、
③手をグーやチョキやパー等に動かす関節の屈伸で血流の促進を図り、
④大きな明るい声とポーズで全員を褒めて刺激とし、
⑤間違えても指摘や修正をしない原則で素知らぬふりでプライドを守り、
⑥お手玉(おじゃみ)やリボンなどの小道具を目を見張るように整然と並べて、
、視覚からの刺激で即座に感嘆詞を言えるように脳の活動を自然に促し
⑦スタッフやボランティアさんとの共感で仲間意識を深めあって、
⑧失いがちな“イキイキとした“弾む心”を取り戻す、

という目的に終始するゲームを少しづつ行うことで、回復を現実の物としていることをお伝えしました。
ゲームを覚えて教室を開くことは御無理でも、「ナツメロの会」の代わりに「みんなの認知症予防ゲーム」という言葉を思い出し、各地にある教室に、きっと出会って下さることと思います。