「太龍寺ロープウェー 〜近藤さんとの再会〜」

始めてお遍路に出かけたのは29歳の終わり。

折りたたみ自転車で19日間かけて

一気にお参りしたのが最初でした。

あれから12年。

ご縁あって未だクルクル周り続けています(笑)♪

昔のことはどんどん忘れていってしまいますが、

何でも初めてのことは良く覚えています。

右も左も分からない不安な1周目のお遍路の時にも、

21番太龍寺へお参りに行くため、

このロープウェーに乗っていました。

ロープウェーにはスタッフの男性が一人、

お客さんは私一人でした。

帰りも全く同じ状況で、行きかえりのロープウェーの中、

あれこれと楽しくお話させて頂いたことを覚えています。

そのスタッフのおにいさんが、私と同じ年の近藤さんでした。

当時は若い女性が一人でお遍路に行くのも、

折り畳み自転車で行くのも、そして

パソコン持って仕事しながら行くのも珍しく、

すぐに顔と名前を覚えられました(笑)。

その後、私のお遍路ブログにコメントを下さったり、

その太龍寺ロープウェーに私が行くたびに、

近藤さんとお遍路や世間話とかしてました。

ここ数年は太龍寺自体お参りに行ってなかったのと、

行く度に近藤さんがお休みの日だったので、

お会い出来ませんでしたが

(そのうちに顔を忘れていきました^^;)、

今回ロープウェーの敷地のどこかで

私を見かけられたようで、

行きのロープウェーに乗った時に

「大橋さんですよね?」ってお声をかけてくださり、

5年ぶりくらいの再会をさせていただきました。

私が初めて四国遍路をした時のことを

知っている人との再会は、

今の自分を深く見つめる・知る上で

とても重要な気づきを与えてくださいます。

近藤さんは「僕も全然変わってないですよ〜!」って

笑っておっしゃっていましたが、

確かに近藤さんも私も変わっていない(笑)。

毎日毎日、「もっと頑張らないと、変わらないと」と

何かに追い立てられるように生きておりますが、

「変わらないこと」もまた非常に重要なこと

なんだと気づきました。

以前、この太龍寺ロープウェーである業務事故があり、

ここの従業員さんが一人亡くなられたと聞き、

まさか近藤さんじゃないかとその後、

そこに行った時に「近藤さんはおられますか?」と

チケット販売スタッフのおねえさんに伺うと

「今日はお休みを頂いております」とおっしゃり、

内心「あ、生きておられるんや」と

ほっとしたことを覚えています。

亡くなられた方にはただただご冥福を

お祈りしておりますが、

変わらず元気に生きておられて、

変わらずまたお会いし、

ワイワイお話しして「ではまた〜」って言い合えるって

実は当たり前のことじゃなくって

【奇跡】なのかも知れないって、感じています。。。

これは近藤さんとの関係だけではなく、

日々出会う全ての方々との関係も同じです。

ほんと、お四国って、いろんな大切なことに

気づかせていただけます(=人=)☆

【写真】ロープウェーと太龍寺