フランスの保育園 〜フランスの女性事情 その10〜

「力まないで働く」これがわれわれ日本人にはなかなか難しい。
上司の目を気にし、顧客の目を気にし、同僚の目を気にして、さらには我が心の目を気にしながら仕事をしてしまう。
だからすぐに「オーバーワーク」 (%ショック女%)
かくいう私も日本ではストレスで体調を壊して病院をハシゴした過去を持つ。
とほほ。 (%ショボ女%)

さて、フランス人といえばそんな私たちとは対極にある人たちだ。
今回はそんな女性たちの働き方を紹介しよう。
(%音符1%)

うちの子どもが行っている保育園は私立の幼稚園で、こじんまりとしたつくりだ。
先生は総勢10名程度で子どもは常時20名弱というところか。
先生がたは交代で勤務していて朝の7時くらいから夜の7時くらいまでやっている。
最初に「慣らし保育」のようなものがあって、母同伴で登園する。
しばらくして先生が「園のお祭りがあるから遊びにきてください」ということで、親子ででかけてみた (%右足%)
午後2時から夜の8時くらいまである長丁場(%ショック女%)
で、さぞ、先生方は大変だろうかと思ったが、ここはフランス、そんなことは心配ご無用、だった。 (%ニヤ女%)

パーティ料理は親の持ち寄りだ。(%ひよこ%)
各自がおやつや料理、それぞれ適当に持ってきて台所に並べる。
出し物は劇団が来て劇を披露してくれる。
子どもと大人が歌って踊る出し物も別に事前に用意したとは思えないようなもので、
その場ですぐに一緒に歌って踊れるような簡単なものだ。

だから誰からがうまく踊れなかった、覚えられない、なんてことは皆無。
後半は自由時間になって、適当におやつやお茶、ワインなんかをつまんで歓談。(%王冠%)
子どものお世話は普段の先生がたではなく、臨時で特別な人が数人きている。
「存在そのものがオモチャ」状態のおばちゃんは大小さまざまなオモチャを庭に広げている。少し大きな男の子も遊べる環境をつくるのは若手の男性だ (%笑う男%)
その間、普段の先生方はリラックして、ワイン片手に親と話してたり、日光浴したりリラックスしている。(%ニコ男%)(%ニコ女%)

ぜんぜん子どもの面倒は見ないのだ!
あぁ、なんていい風景(%ハート%)(%ハート%)(%ハート%)

その保育園では年に数回、定期奉仕日、みたいのがあって、
親が園舎の掃除や大工仕事、庭仕事などの労働奉仕をするのだ。

土曜日の朝、行ってみると先生は来ていない。(%痛い女%)
園長先生も来ていない。(%怒る女%)
紙に張り出した掃除リストを各自が適当にこなしている。(%笑う女%)(%笑う男%)
2時間の割り当てでそれぞれの範囲は狭いから隅々までぴっかぴかだ。(%王冠%)
掃除道具は自宅から持参だから、「洗剤、どこにあるのかしら」「バケツはどこ」なんてことにはならない。(%笑う女%)

窓拭き業者で勤めるお父さんはプロの道具持参で園舎の窓はぴっかぴか(%王冠%)である。
若いお母さんもせっせと働き、かがむたびに背中がはだけて見えるTバックの紫のパンティ紐まで健康的(%晴れ%)に見えるから不思議だ。

2時間といえども、カフェとおやつが誰からともなく配られる。
楽しい掃除タイムである。
かくして先生方は最初から最後まで結局来なかった。

休みをいかに有効に利用し、心身ともに健康でいるか。
教育者ならよけいに休暇でリフレッシュしてもらって広い視野とゆとりのある気持ちで子供と接してもらう必要がある、と親は口をそろえて言う。

別に教育者だけでなく、どの職場でも言えることだ。(%痛い男%)(%痛い女%)

こんな職場なら子どもや高齢者を抱えた家族をもつ女性だってずいぶんと楽だろう。(%ニコ女%)(%ハート%)

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(※このエッセイは、「ウィメンズネット・こうべ」さんのニュースレターで連載されたものです。発行者の許可を得て転載しています。)
(まな)